2009年5月アーカイブ
小さめの姿なれど、なかなかピリッとしたデザインのこのバス。台東区内を循環する「めぐりん」です。下町らしいレトロ調が貫かれていますね。浅草は松屋の後ろあたりで撮った一枚です。
公共交通の不便な地域の足として、そして観光客の気軽な移動手段として運行されたこのバス。3系統の循環ルートを15分ごとに運行しているそうです。しかも運賃はひとり100円というわかりやすさ。もともと100円の小型バスと言うと、武蔵野市が始めた「ムーバス」が全国初のコミュニティバスとして有名ですよね。その後も順調に活躍しているそうで。
この「めぐりん」もそうですが、電車の駅や幹線バスから遠い地域というのはどんな都心でもゼロにはできないもの。「ムーバス」が提起した新しい運行形態は潜在的な乗客を掘り起こしたところに、称賛の価値がありますよね。私はというと、浅草など都内の観光スポットにいくとき、まず車でその街まで行って、駐車場に入れて…、というのを習いとしていました。が、今度はこういうコミュニティバス、試してみましょう。
3代目プリウス
の発表会では、ハイブリッドの魅力を伝える展示ブースも設けられていました。そこにはこんなレストランも。「ようこそ!ハイブリッドレストランへ」という看板。
お、取材が終わったら腹ごしらえしましょうかね…
と視線を下ろすと…
ショーケースにはさまざまなメニューが…とよく見れば、「クリームソーダ」「小倉トースト」「カレーうどん」と。これらの共通項、わかりますか?そう。「ハイブリッド」なんですね。別々の食べ物を組み合わせてできたメニュー。たしかに、食の世界にはハイブリッドなもの、多いんですね。このケースの裏側には「寿司」「ハンバーガー」も並んでいました。日常生活に見られる「ハイブリッド」なアイテムは、食の世界だけでなくあちこちに見受けられます。「言われてみれば…」というものをはじめとする「ハイブリッド」。そうか、「こたつ」もねえ…。
そういえば早稲田には「牛めし」「とんかつ」「カレー」を組み合わせた「トリプルハイブリッド」なお店もあったなあ。いずれ自動車の世界も、ガソリンエンジン、電気モーターに加えて3つ目のパワーユニットを組み込んだ新車、登場する日は来るのでしょうか??
取材でさまざまな車に試乗していると、同僚から「あの車はどうなの?」という質問をよく受けます。今回は4人家族の同僚に「車内の広さは?」と聞かれました。新型プリウス、十二分に広いです。とくに後席は一回り広くなりました。座ってみると膝、足元に余裕がありますし、頭の回りにも窮屈感がありません。2代目プリウスは最近タクシーで乗ることが増えましたが、新型は着席した時のゆったり感が明らかに増しています。
後席のヘッドルームの拡大にはさまざまな要因があるのでしょうが、ひと目で分かるのがこの写真。新旧のルーフラインを並べたようすです。手前の2代目は、屋根の頂点が比較的前方であるのに対し、奥に停めた新型は、屋根の下りはじめが少々後ろになっています。ここはホンダの「インサイト」に対する明らかなアドバンテージ。
私たち取材スタッフは男性4人でしたが、全員が乗りこんでもOK。つまり冒頭の質問にはこう答えます。同じ4人家族でも、お子さんが小中学生ぐらいならインサイトで軽快に。おとな4人ならプリウスのほうが余裕をもって乗れます。しかし私の幼いころにはここまでスペースを有効に使うスタイルの車が無かったなあ…。四角いセダンはいまいずこ。
トヨタがハイブリッドカー「プリウス」をフルモデルチェンジし、販売を開始しました。18日に行われた発表会に集まった人たちの写真がこちら。これでもかなりの人が会場を出たあとですので、いかに多くの人が注目していたかがわかります。トヨタにとっては乾坤一擲の新車です。
すでに完成に近い「プロトタイプ」には試乗済みだった私、この日は朝から改めて新型に試乗しました。運転感覚は従来型よりもオトナっぽいというか、いいモノ感が一段上。よい意味でのずっしり感があるのです。インテリアのデザインもシンプル&クリーン。ライバルと目されるホンダの「インサイト」が軽快で若々しいイメージを持つのとは一線を画していました。
ひとくちにハイブリッドと言っても、そのシステムの考え方は千差万別。トヨタのものは世界一高度な、といっていいと思います。きめ細かくモーターとエンジンを使い分けての燃費は、最も優れたモデルで1リッター38キロ!ひとたび満タンにしたらどこまで行くのでしょうか…。
去年の年末、#220に続く「富山からの便り」です。
今度は春本番の黒部峡谷鉄道。皐月朔日。地元富山出身の女優・室井滋さんも参加して、今シーズンのオープニングイベントが華々しく行われました。イベントが行われた始発駅・宇奈月は、「乗りもノート」の富山特派員(と勝手に任命)、北日本放送の上野透アナウンサーの地元です。上野さんも早速乗車されたようで、その写真を届けてくれました。機関車の円いライトがなかなかチャーミング。険しい山にアタックする国内有数の山岳鉄道、というイメージから意図的にちょっと「ハズし」たように見えます。
初日のようすは「リアルタイム」でも放送いたしました。この日は空模様も上々。残雪と新緑が一度に楽しめる大自然が、トロッコ列車から堪能できます。1時間20分の旅はたっぷりとしているようですが、実際の距離は20.1キロに過ぎません。いいなあ、のんびりとした旅。室井滋さんは車内アナウンスも担当しているそうで、これも非常に評判がいいとのこと。このゴールデンウィークは高速道路の割引も奏功したのか、乗客の数も新記録を達成したそうです。それは何より。トロッコ電車の運行は11月末までです。今年こそ出かけてみたいものです。
鉄道の施設には、レールを使った様々なアイテムが見受けられます。中でも最も多いのが「ホームの屋根」の骨組ではないでしょうか。ホームの足元からすっと立ちあがった鉄柱が、頭上で優美な曲線を描き、スレートの屋根を支える…。そんなようす、かつては多くの駅で見られたものです。レールの刻印から、製造年や工場が分かるものもあり、ほー、このレールはあの辺で使われていたものかなあと推測出来る場合もあったようです。
古いレールは現代のものに比べて断面が小さく、加工がし易かったのでしょう。架線柱にもレールと思しきものがありました。こないだまでは地面にそってベタッと寝そべっていたレールは、その使命に一区切りつけると今度は地面に直立する、というのが面白いところ。そういえば、私の実家は線路のすぐそばにありましたが、あの頃は鉄道用地との境目にあったフェンスの支柱も、古レールをずぶっと突き刺して使っていたような記憶が…。写真は最近撮った1枚ですが、なかなかいいデザインですよね。
昨今、駅の建て替えなどが行われても、新しい施設に古いレールが再利用されることはまず無いといっていいでしょう。いわゆる「駅ナカ」ビルのあちこちに、古いレールの柱なんかが散見されたら面白いんですがね。
那覇空港の出発ロビーにはこんな物騒な警告が見られます。「不発弾の機内持込、お預かりは出来ません」…そりゃそうですよね。でも実際そういうことが起きたのですから、警告も一笑に付すことはできません。3月、大学生が沖縄本島で拾った不発弾を日本トランスオーシャン航空(JTA)の手荷物として預け搭乗していたんです。爆発の可能性もあったということで、その後国土交通省はJTAに厳重注意。保安検査職員の教育や持ち込み制限品の周知徹底を求めました。
ということで掲出されたポスター。大戦で激烈な地上戦があった沖縄では、各地に当時の不発弾が埋まっています。信管や火薬が当時のまま残っていると、これはいつ爆発してもおかしくありません。実際、今年の1月にも糸満市で建設作業員が大けがをする事故があったほか、小学生が学校に不発弾を持参して登校した、という出来事もありました。不発弾処理には巨費が毎年投入されています。それでもまだ数十年かかるともいわれます。
不発弾は、「そのものズバリ」という形とは限らないようです。これから観光シーズンが本格化する沖縄。どうかみなさま、海や山で正体の分からないものを見つけても迂闊に触らないようご注意を。そして、こういうポスターが早く不要になる時期が来ることを願うばかりです。
モータースポーツを取材しているW君から報告が。以下、2人のやりとりです。
W:「近野さん!鈴鹿サーキットにもありました」
近:「何が?」
W:「いつか乗りもノートでも紹介したじゃないですか。あれですよ。究極の縦列駐車」
近:「ああ。#110で紹介した、スペインのあれね?」
W:「でもこんどはスゴイですよ。日本の、鈴鹿ですから。この写真です」
近:「ワオ!」
W:「鈴鹿サーキットの駐車場で2輪車スペースと4輪車スペースをわけるパイロン代わりに、シビックがずらーっと縦に並んでいました。さすがホンダ。やることが違います」
近:「パイロン代わりって…。ホントだ。この横から見た写真はもっとびっくりだねえ」
W:「しかも、くっついているのもありました」
近:「これ、動かすときは大変そうだねえ。だいいち、どうしてもこの1台を移動させたい、と思っても、前か後ろから順番に移動させないとムリだもんねえ。なんとも大胆な。『史上最高額のパイロン』の認定をさせて頂きましょう。イベントのときにはまた見られるのかな?」
社会部の「消防博士」であるS君から、最新情報が入電(←消防風)。以下近野とS君の会話です。
S:「京橋消防署のはしご車が更新されました。今度の新人もなかなかユニークな奴です」
近:「お。『新人』って…ユニークというとどんな…?」
S:「新しい『京橋はしご』は、日本生まれでドイツ育ちのハーフなんです」
近:「ハーフって、どういうこと??」
S:「シャーシは日本の日野自動車製。はしご部分はドイツのイベコ・マギルス製なんですよ。日本でシャーシを製造→船便でドイツへ輸送→ドイツではしごその他を取り付け→再び船便で日本へ→国内で最終仕上げをして納入…という具合にシャーシは国産、はしごはドイツというハーフです」
近「へえ~。でもだったら普通に完全ドイツ製を輸入すればいいんじゃないの?」
S:「その答えは排ガス規制です。以前は生粋のドイツ生まれ、イベコ・マギルス社製のはしご車を輸入したのですが、欧州製のはしご車は厳しくなった日本の排ガス規制をクリアできなくなったんです。でも、機械製作には定評のあるドイツ。要であるはしご部分は、日本製よりも優れたところが多々あります。なのでドイツ製を使いたい…。そんな事情で生まれたハーフ君。配備後一週間ほどで、すでに3人救出という大活躍をしています」
近:「ふうん。頼りにねるねえ。」
S:「いまのところ日本国内では、東京消防庁に数台あるのみです」
近:「この写真は新旧揃い踏みだね。画面右の旧型くんもおつかれさまでした!」