#257「ハーフ」
社会部の「消防博士」であるS君から、最新情報が入電(←消防風)。以下近野とS君の会話です。
S:「京橋消防署のはしご車が更新されました。今度の新人もなかなかユニークな奴です」
近:「お。『新人』って…ユニークというとどんな…?」
S:「新しい『京橋はしご』は、日本生まれでドイツ育ちのハーフなんです」
近:「ハーフって、どういうこと??」
S:「シャーシは日本の日野自動車製。はしご部分はドイツのイベコ・マギルス製なんですよ。日本でシャーシを製造→船便でドイツへ輸送→ドイツではしごその他を取り付け→再び船便で日本へ→国内で最終仕上げをして納入…という具合にシャーシは国産、はしごはドイツというハーフです」
近「へえ~。でもだったら普通に完全ドイツ製を輸入すればいいんじゃないの?」
S:「その答えは排ガス規制です。以前は生粋のドイツ生まれ、イベコ・マギルス社製のはしご車を輸入したのですが、欧州製のはしご車は厳しくなった日本の排ガス規制をクリアできなくなったんです。でも、機械製作には定評のあるドイツ。要であるはしご部分は、日本製よりも優れたところが多々あります。なのでドイツ製を使いたい…。そんな事情で生まれたハーフ君。配備後一週間ほどで、すでに3人救出という大活躍をしています」
近:「ふうん。頼りにねるねえ。」
S:「いまのところ日本国内では、東京消防庁に数台あるのみです」
近:「この写真は新旧揃い踏みだね。画面右の旧型くんもおつかれさまでした!」