2007年6月アーカイブ

#072 「手荷物」

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前回の本稿で、「もしかしたら、札幌の皆さんは身軽な外出が常なのか?」という可能性を指摘しました。あくまでも可能性であって、真相は不明ですが。

 でもその「身軽」が歴々と望ましい状況もあります。飛行機の機内です。


 手荷物はできるだけ小さく軽く。ルールを守って搭乗しましょう…。飛行機に乗るたびに繰り返し注意されますよね。でも見ていると、なかなかそのルールは守られません。近頃は「トロリーケース」と言うんでしょうか。キャスターと伸縮する持ち手のついたバッグが幅を利かせていて、多くの利用者がガラガラと引っ張っています。でもあれ、「機内持ち込みサイズ」を上回っている物が少なくありません。あれは変形しにくく、かさばりますので、機内でもルールを超えて「幅を利かせ」ては困りますよね。
 
 沖縄に出張で行き来していた頃、機内に入って自分の席に近づくと、客室乗務員に荷物をさっと渡す不届きなおじさんをよく見かけました。で、自分はどっかりと着席。荷物棚に自分の手荷物を上げさせるわけです。はぁ…。「俺は客なんだから」というおかしな勘違いが生む傲慢。自分の荷物ぐらい自分で片づけなさい!と叱責しそうになる私。第一、客室乗務員と自分のどっちの背が高くて、どっちに力があるか、普通に考えたら人としてあり得ないことでしょうに。
 
 ルール違反の手荷物を、不愉快に託すという不条理。やはり旅は身軽に。とりわけ機内は身軽にいこうじゃありませんか。


#071 「網棚、再び」

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1月の「乗りもノート」#022で、網棚の考察をいたしました。という変化を遂げている網棚。いずれ「網棚」という言葉自体が死語になるという大仰な指摘、でありました。

 その後、注意深く網棚を見ている私。札幌の地下鉄では驚きましたね。網棚、ありませんでした。
 
                  これがその写真です。

 座席に座って、ふと上を見上げると、有るはずのアミアミ、あるいはシマシマ荷物置きが無いんです。吊革のぶら下がったスチールの握り棒はあります。でーもー。それだけ。これはどういうことなのか。

 考察①: 札幌の人は身軽。外出時に手にする荷物がもともと少ない?
 考察②: それほど混雑しない。
        よって手に持っていても周囲の人に邪魔にならない?
 考察③: 荷物は手から離さないのが札幌での常識。

 どれも今ひとつ、説得力に欠けますね。なんでそういう事になっているのか、誰か教えて頂きたいところです。そういえば、手にしたカバンを棚に載せられないとしたら、通勤途上に新聞や本を読むときどうしているんでしょう??今度札幌に行ったらラッシュ時に乗ってみないと。


#070 「タイミング」

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 「なんでかなあ」というタイミング、「乗りもの生活」には結構あるものです。

 駅前の赤信号に引っかかったら、乗るはずだった急行電車に乗り遅れた。休みが取れた、旅行だ!と思ったら、マイレージの利用期限が過ぎていた。えてして、「望ましくないタイミング」です。空港に滑り込んでチェックインしたら、なぜか座席がスーパーシートだった。そういう事例はほとんどありません。「時間には余裕をもって出かけよう」というのは、それなりに根拠はあるのですね。

 しかし、どうにもままならぬタイミング、の筆頭は「タクシーメーター」でしょう。

 あれはなぜ、下車寸前に
 「ピッ」と上がるのか。



 停車直前に運転手さんが見えないところでボタンを押すとか、何かカラクリがあるんではないか?と訝しく思ったこと、幾度もありました。…疑り深くてすみません。記者ってそういう仕事なんです。やだやだ。

 という私のために(?)昨今のタクシーメーターは「もうすぐ料金が上がるよ」というインジケータがついていたりします。砂時計のようにカウントダウンするタイプ、赤いランプが点滅するタイプなど。「最悪のタイミング」であっても、一応の納得とともに下車できるようになりました。
「おつり、とっといてください」の境地にはまだまだ至りませんが…。


#069 「センス」

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  #066で掲載したN700系。ホームに進入する実車の写真は、山本真純アナウンサーの撮影になるものです。実はまだ他に2枚ありまして、それが今回掲載するもの。

        ひとつは「試運転」という表示。



        もう一つは車両同士の連結部分です。



  山本アナはいわゆる「鉄子」ではありません。しかしこの2枚の写真には、なかなか「鉄道好きのセンス」が感じられます。どういうことか。

  まず「試運転」の表示。この部分、古い新幹線は電光掲示ではなくてグルグルとロール状の表示が回っていくタイプのものでした。皆さんもご覧になったことがあると思います。終着駅で折り返し列車になるときに、グルグルと「ひかり 広島」「のぞみ 博多」といった表示が上下に回っていくのを。現在最新鋭の700系でも、電光表示はJR西日本のみ、JR東海の車両は昔ながらのロールタイプだそうです。

  そして連結部分のようす。山本アナはきっと「N700」というロゴに注目したんでしょう。しかし実は、この連結部にこそN700系の特徴が。よく見ると、隣り合う車両同士が、クリーム色がかったゴムパッキンでぐるりとスキマ無くつながっています。空気抵抗を減らし、騒音も低減させるため、N700系で初めて取り入れられた構造です。

  と、おそらく思いがけずN700系の特徴を捉える写真を撮っている山本アナ。鉄道に対して好意的な感情を持っていることは私も確認していますが、もう少々深いレベルに踏み込むセンス、十二分に持っているようです。…いや、実は知識を持ったうえで撮っているのかな…?


#068 「代償」

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     ゴーカート。


  運転免許を持たない年代の男の子の多くは、好きな乗りものでしょう。自分の手足でスピードと方向を操り、風をきって走る。もちろん大したスピードではありません。でもその愉しさは確実に心をとらえます。

  つまりこの時点でのゴーカートの運転は、心理学でいうところの「代償行動」みたいなものですね。はるか高みにあるハードル(自動車の免許を取得して公道を乗り回す)が叶わない。ゆえにレベルを下げてその欲求を満たす、と。たしかに子どもの頃、デパート屋上のバッテリーカーや遊園地のエンジン式ゴーカートに乗っていると、おとなになったような、誇らし気な心持ちになりました。

  それから幾年月。運転免許取得から15年以上も経ち、よく車も運転しています。なのに、こうしてゴーカートを見ると無性に乗りたくなるのは一体どういうことなのか。心理学的にはむしろ退歩しているということ?「童心にかえって衆目を気にせずゴーカートで風を切ること」のほうが、いまや「はるか高みにあるハードル」になってしまった、ということでしょうか。だとすれば。取りも直さず、それは「加齢」の証し…。


#067 「大熊猫」

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  このところ、いろんなキャラが空を飛んできましたポケモンムシキング、マリンジャンボのクジラ…。空はさまざまな絵柄でじつに賑やか。もっとも、虫が嫌いな私は「ムシキング」のリアルな描写はちょっと苦手だったんですが。

  そこで今度は空飛ぶ「パンダ」です。全日空が中国線就航20周年を記念して、ボーイング767を1機、パンダ柄にしちゃうそうで。のっそり、ゆったりした動きのパンダ君が大空に飛び立つわけです。

  どんな外観になるかは
  この写真の通り。愛ら
  しくもなかなかサマに
  なっています。


  ・・・きっとこの写真をご覧になる男性の多くは、模型を持っている麗しい女性(全日空の本社受付の方です)のほうにも興味があろうと思いますが。本題はこの飛行機、「FLY!パンダ」です。機体の外側もさることながら、プレスリリースを見ると、ヘッドレストのカバーや紙コップなど、機内もパンダのデザイン一色になるそうで。確かに大のオトナである私が見ても、可愛いんです。世のパンダマニアはぜひ搭乗すべし。8月からの北京・広州便を中心に運航されるそうですよ。


#066 「新顔」

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東海道・山陽新幹線に新顔がデビューします。本欄の密約特派員のひとり、山本真純アナが試運転の写真を撮ってくれました。


  従来の700系よりはシャープになっている感じですよね。私の目には、ナイフで削り損ねた鉛筆の先、のようにも見えますが。まだ手先が覚束ない子どものころ、力の加減を誤って、グイッと削ってしまったような…。

  それはともかく。このN700系特徴は「スピード、快適性、セキュリティ」の3つ。車体を傾ける構造でカーブもスピードを落とさずに通過。グリーン車全席と普通車の窓際席にコンセントが設置され、パソコンなどの利用が便利に。全席禁煙…とこのへんまでは良いのですが、引っかかるのは「セキュリティ」です。

  N700系ではすべての乗降口に防犯カメラが設置されるそうです。私は以前、JR東海の方に「新幹線でテロが起きたらその衝撃は計り知れない。英仏海峡をゆく『ユーロスター』のように、手荷物のセキュリティチェックを考えたりしないのか」と話したことがあります。答えは「お客様の理解がなかなか得られそうにない」というものでした。今回、カメラの設置というひとつの答えが出たわけです。その効果、そして撮影された画像の運用はどうするのか…などなど、「新顔」の素顔、知りたいことはたくさんあります。


  とりあえず、そのカメラの存在を活用した推理小説が発表される可能性を指摘しておきます。


#065 「夢の空港?」

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       「乗りもノート」の密約特派員からの情報です。
       ところは静岡県の清水。港に浮かぶ「海づり公園」



  これが乗りものとどう関係するのか。この公園が、「陸」ではないということと関係します。

  長さ136メートル、幅46メートル。けっこうな大きさの施設ですが、これ、海に浮かんでいるのです。一時各メディアでも取り上げられた「メガフロート(大型浮体式構造物)」というもの。つまり巨大な箱。太いチェーンで海底とつないでいるため、台風でも流されるようなコトはなく、大丈夫なんだそうです。


  しかも、清水港のこのメガフロートは、神奈川の横須賀で実証実験に使ったモノの一部を、分割再利用したものだそうで。実験では飛行機の滑走路として、離着陸も行われたんです。実用化への熱はさまざまな理由から少し冷めているのが現状ですが、技術的には熟しているようです。「再利用可能」「移設が容易」「環境に優しい」といったメリットが日の目をみて、いずれどこかの空港の一部分に使われるときが来る、…かもしれませんね。「元・海づり公園」の空港…シブい魅力です。


#064 「運転士募集」

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 きょうの写真は新橋駅に貼りだされていた、「ゆりかもめ」の募集広告。「おっ」と思って(…別に転職を考えてはいませんが…念のため)読んでみると。














仕事の内容には「電車の運転」が含まれます。ふむふむ…ん?そもそも「ゆりかもめ」には運転士はいないはず。




何しろ無人運転で個々の列車には運転士は乗っていませんから。なので、最前部にはこんなふうに、いい年をした大人がはしゃいでいたりするわけです(恥)。



 
 とにかく。「ゆりかもめ」は、早朝深夜は運転士による運転があるようですが、基本的に無人運転。とすれば、「運転」といっても集中制御室みたいなところでそれぞれの列車にコマンドを入力してしまうと、あとは「監視」が主な役割になっちゃうのでは?それって「運転」なのでしょうか?
 
 私のような乗りもの好きは、幼い頃「パイロットになりたい」「電車の運転士になりたい」などと思ったものです。それはあくまで、実車や実機に乗って、その先頭でハンドルを握って…というものでした。「ゆりかもめ」の集中制御室で「運転」をしたいっと思う人のメンタリティは、往時の我々とどう違うのか、同じなのか。そして、こういう「運転」業務に適した能力ってものはあるのか。疑問が尽きない募集広告であります。


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プロフィール

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近野 宏明
(こんの ひろあき)

現在、ワシントン特派員。鉄道、自動車、航空機などの乗りもの・交通全般に詳しい。

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