#066 「新顔」
東海道・山陽新幹線に新顔がデビューします。本欄の密約特派員のひとり、山本真純アナが試運転の写真を撮ってくれました。
従来の700系よりはシャープになっている感じですよね。私の目には、ナイフで削り損ねた鉛筆の先、のようにも見えますが。まだ手先が覚束ない子どものころ、力の加減を誤って、グイッと削ってしまったような…。
それはともかく。このN700系、特徴は「スピード、快適性、セキュリティ」の3つ。車体を傾ける構造でカーブもスピードを落とさずに通過。グリーン車全席と普通車の窓際席にコンセントが設置され、パソコンなどの利用が便利に。全席禁煙…とこのへんまでは良いのですが、引っかかるのは「セキュリティ」です。
N700系ではすべての乗降口に防犯カメラが設置されるそうです。私は以前、JR東海の方に「新幹線でテロが起きたらその衝撃は計り知れない。英仏海峡をゆく『ユーロスター』のように、手荷物のセキュリティチェックを考えたりしないのか」と話したことがあります。答えは「お客様の理解がなかなか得られそうにない」というものでした。今回、カメラの設置というひとつの答えが出たわけです。その効果、そして撮影された画像の運用はどうするのか…などなど、「新顔」の素顔、知りたいことはたくさんあります。
とりあえず、そのカメラの存在を活用した推理小説が発表される可能性を指摘しておきます。