#044 「はてな?な路線図」
新橋駅の前に
こんなバス路線図があります。
一見すると普通の路線図です。
新橋駅を中心に伸びる各路線を
色分けして表示し…。
しかし何かがおかしい。
何か人間の生理に
背いているような感じが
沸き上がってきます。何故だ…。
拡大してみましょう。
もうおわかりですね
この路線図、南北が逆に描かれています。「南が上」になってます。となると当然、東西も逆です。何故だ…
通常の地図の場合、山手線の円を時計の文字盤に見立てると、新橋駅は3時から4時の間あたりに位置します。東京駅は3時ぐらいのところに。しかしこの路線図だと、新橋駅は9時と10時の間、東京駅が9時に…。確かに、この路線図に向き合うとき、私の身体は南に向いていました。右手が西、左手が東。地図の向きと身体の向きが一緒ではあるのですが、「アタマの中の東京地図」とは齟齬をきたしています。ううむ。
年輩の方はご記憶かもしれませんが、かつての「東京都電系統図」つまり都電の路線図は、なぜか「西が上」で描かれたものがありました。これを初めてみたときは驚いたものです。大袈裟に言えば「時空のねじれ」とでも言いましょうか。見慣れた東京の街、地名の位置関係がガラッと変わるような感じも致しました。乗りものと密接にかかわる地理感覚。なかなか繊細であります。