2007年5月アーカイブ
もう1回、吊り革について考察します。
いまこの瞬間、世界で一番吊り革のことが頭を占めているのはきっと私でしょう。 …ウソです。
いまネットで検索したら、吊り革専門のブログもあったりして。上には上がいます。敬意を表します。でもいま私の頭の中は、吊り革の輪っか、輪っか、輪っか輪っか輪っか…。という感じ。
でも。いまや吊り革は「輪っかじゃない!」んです。ああまたこうして自分は旧時代の乗りもの好きとなっていく…。
写真をご覧あれ。新しい車両の吊り革は、「三角形」が増えているんですねえ。実際握ってみると、△のほうが人差し指から小指までの4本がピシッとはまる気がするんです。円形の場合、人差し指と小指は真ん中の2本よりも高い位置にくるので、なんかフィット感がしっくり来ない。これ個人的感想です。
そのうち△の底辺部分は指のかたちに合わせた滑らかな凹凸なんかついたりして。日々是改善。ニッポンの吊革は進化していくのでしょう。…あ、思い出しました。私はあんまり吊り革、使わないんでした。
「吊り革はぶらぶらしているぶん車両の揺れを増幅させるので、体勢を安定させるには、握り棒のほうがよい」という記述(うろ覚えです)を以前にどこかで読んだから、であります。経験上もそれ、正しいと思います。かくして私の目の前の吊り革は、単なるオブジェに近い存在になっております。
乗りもの界の「死語」として「網棚」を取り上げましたが、今回は「吊り革」です。きょうも電車で彼らの世話になった方、大勢いることでしょう。朝は朝で混雑にもまれる身体を預け、夜は夜できちんと立っていられない酩酊した身体を預け…。
はじめは本当に「革」だけが吊ってあったのでしょう。
そのうち革の先に円いプラスチックのような握り部分がついて…。
ここまではまあ、「吊り革」と言って良いでしょう。問題はそのあとです。「本革」はビニールのような素材に取って代わられました。この時点で「吊り革」という名と実態とのあいだには、大河のような隔たりが生まれたわけです。
それから幾星霜…(大げさです)。
JRの新車発表時の資料を見ますと、「吊り革」は「吊手」と記されています。いつの間に。しかも「抗菌吊手」なんていう記述も。あらら。「つり革」時代には「抗菌」なんて考えられませんよね。なんたって「本革」なんですから。こうして「吊り革」は、乗りもの界における「死語リスト」に名を連ねてしまうのでありました…。
写真は
比較的オールドファッションな、
円いタイプの吊り革です。
これ見ただけで
どの電車か分かる人、
世の中には
きっといるんでしょうねえ。
乗りものを象った食べ物って、結構ありますよね。日本テレビの地元、新橋でもこんなものを見つけたという情報が。
その名も
「電車パン」です。
「乗りもノート」の「密約特派員(仮称)」からの報告です。
写真の通り、クリームパンを4両連結(?)して上半分に甘いチョコレートをかぶせたもの。実際に私も食べてみたのですが、味は上々です。それに比べると「形」にはまだ手を加える余地も有るような…。ま、発酵させて膨らませ、さらに焼き上げて…というパンの製造工程を考えると、ディテールに凝るのは難しいかなあ…。「密約特派員」がお店の人に取材したところでは、このパン、「電車好きの社員が研究して作った」ということ。そういう方が「研究」したなら、今後さらなる改良が進むコトでしょう。
電車を象ったお菓子の先達としては、「都電もなか」が有名。こちらはもなかの皮にドアや窓のような彫り込みがあって、なかなかリアルです。もなかを一つずつ納める個箱も、外側に都電の各形式がカラーで描かれているうえ、それを納める箱も、電車の車庫を模した絵が。これは素晴らしいアイディアです。それぞれ競い合って、いずれ本物と見紛う商品となることを、乗りもの好きとしては楽しみにしております。
以前ラジオ番組に出演した際、「乗りもの好き」「鉄道好き」という話題から、「好きな車両ってありますか?」という質問を受けました。そのとき、むむむ…と考えてから答えたのが、
「211系」
というもの。すみません、いきなり形式名を言っても一般の方にはわかりませんね。平たく言うと、「東海道線で走っている銀色の普通列車」です。
理由を問われて、
「新幹線や特急列車
みたいに華やぎすぎない、
かといって山手線みたいな
通勤輸送オンリーもいや。
ほどよい遠出感覚がよい」
と答えたものです。
向かいあって座るボックス
シートもあり、路線によっては
ちょっと贅沢できるグリーン車
もあり。普通のひとが、普通に
乗る列車、という「ほどよさ」が
いい感じかなと思っています。
で、きょうの写真ですが、駅の風情も良いでしょう?大都会でも鄙びた山あいのでもない。大都市からちょっと離れた静かな地方都市。ほどよく静かで、ほどよく賑わいのある駅。電車に乗って大きな町にお出かけや買い物、という感じは、普通列車にふさわしいかなと思います。今の日本では、そういう駅が意外に多いのか少ないのか。ほどよい駅から、ほどよい混み具合の普通列車に乗って、ちょっとお出かけしたい…。東京ではなかなかできないかなあ。皆さんの地元はどうでしょう?
新幹線のホームで。ひときわ目を引く白抜きのゴシック体の案内板。
「お弁当」「お飲物」ときて
真ん中に「サンド」です。
いきなり「サンド」。
「ウィッチ」はどこへ行ったんでしょう。
もう新幹線で名古屋あたりまで??
なかなか強烈なインパクトを残す看板でしたので、その案内に書かれた通り、
「13号車付近」まで行ってみました。
そこには売店が(そりゃありますわな)。軒の部分をぐるりと取り囲むように、赤地に白抜き。そして入り口の上には「お弁当」「ビール」ときて
真ん中に「サンド」です。
やっぱり…。鮮烈なフレーズ。
この看板に私が惹かれる理由は2つ。
まずは「ウィッチ」を省略したその大胆さ。
確かに辞書によっては「サンド=サンドウィッチの略」とありますが、例示としては「野菜-」「玉子-」。「サンド」単体での使用を想定していません。皆さんもそうでしょう?「昼ご飯何にする?」「うーん、サンドかな?」って言いますか?
もう一つの理由は、「サンド」というフレーズが、常に他の商品に「サンド」されていること。これ、狙ったのかな?ちょっとおもしろくないですか?
男の子であれば。そして自宅の近くに駅や線路があったなら。誰しも一度は走りゆく列車を眺めた経験があるのでは。
今回の主役は
写真の2人です。
右の男の子はすでに本欄に登場済み、私の先輩の令息です。
場所は埼京線の浮間舟渡駅。
この駅、じつは新幹線の鑑賞スポットとして人気なんですって。私の先輩は、息子同士を通じたパパ仲間の案内で、この穴場へいざなわれた次第。ここ、東北・上越などJR東日本の新幹線が次々とやってきます。しかもちょうどカーブにあたるため、編成の全体も眺められるんですねえ。
ちびっ子2人はいま、2つの列車がドッキングしている連結部分を見るのがお楽しみ。ちなみに彼らはこの連結部分を
<特大>「ガッキン」特大>と呼んでいるそうですよ。このあと大宮駅のホームでハンバーガーを食べながら新幹線を鑑賞三昧。さらに帰りはちょっと贅沢して、東京駅まで新幹線に乗ったそうです。
ううむ。空いていて楽しくて、確かにコストパフォーマンスの良い行楽プラン。子どもたちだけでなくパパたちも、けっこう夢中になりそうです。先輩は「男同士の絆をしっかり確認できた」と語っています。なるほど。
縦横10㎝ほど。
ずんぐりむっくりに
デフォルメされた
「エアフォース・ワン」
のおもちゃです。
背中の赤いボタンを押すと、「うぉーん→きぃーん」と離陸時そっくりのエンジン音が鳴り、ランプも点灯。なかなかかわいいんですね。これ、以前に笛吹キャスターから頂戴した、アメリカみやげです。
エアフォース・ワンは言わずと知れたアメリカ大統領専用機。本来は大統領が搭乗していれば、それが空軍のどの飛行機であっても「エアフォース・ワン」というコールサインで呼ばれるそうです。同様に、海兵隊のヘリコプターに搭乗したらそのヘリは「マリーン・ワン」。でも一般にはボーイング747を改造した専用の機体を指しますね。ハリソン・フォードの同名映画の舞台にもなりました。
私、社会部時代にホンモノを間近で見た経験があります。しかも場所は沖縄の嘉手納基地。2000年の「九州・沖縄サミット」で、クリントン大統領が帰国する様子を、機体の目の前で生中継しました。大統領が滑走路に到着してから離陸まで、当初の予定ではほんの5分ぐらいとみられていたのですが…。見送りの米軍関係者や沖縄県の各市町村長などと次々握手。周囲では子供たちの楽器演奏、あれやこれやで搭乗までに20分以上。さらには沖縄特有の激しいスコール。ずぶ濡れの生中継は30分ほど続きました。私の「1回の生中継での最長記録」です。あれがきっかけでキャスターに声がかかった、という噂も報道局内の一部で囁かれました。そんな(ごく個人的な)特別な思いのある機体。そのおもちゃが、いま私の机上に鎮座しているのです。
「飛行機の窓際席には窓のない窓際席がある!」
これは経験者だけが感じる怒りであります。
きょうは天気晴朗、チェックインも早いし、窓際席だ!と、晴れやかに乗り込むとそこにひらけているはずの窓がない。ただの「壁」…。閉所恐怖症のひとにはちょっとした苦痛になりそうな、奥まった感じに一変します。
長い筒状の機体には補強部分が必要。補強材を入れた部分や大きな筒同士のつなぎ目の部分は、窓が開けられないのです。だからといって自分の席に限って…としか言いようが有りません。…そう言えば。チェックインの窓口で係のひとは「窓際席」じゃなくて「窓側席」って言いますね…。ははあ、そういうことか。
で、インターネットを検索すると結構ありましたよ。同じ悩み(どんな悩みでしょ)を抱えた人によるページや書き込みが。どの席が「窓無し」「翼の真上」か、なんていう詳細な記載。ふむふむ。参考になるなあと読みふけります。しかし!私の出張は得てして「今すぐ乗れる便で!」というもの。そんな情報を活用する余裕もなく、とにかく空いている席に飛び込むのです。次に乗るときも、「これならいっそ通路側のほうが良かった!」と、窓無き壁に向かって心の叫びを挙げている可能性、大です。残念です。
山本真純アナウンサーなど、身の回りのランナーたちに感化されて、毎週走っている近野です。そんな自分がウソみたいです。走りに公園に行くと、さすがゴールデンウィーク。多くの家族連れがお弁当をもって集まっていますね。
そんな公園に集まる自転車の群れ。
一見して、色調が揃っていることに気付きます。銀色です。この一角は7割ぐらいが銀色でしょうか。ははあ…ん。たしかに、このごろは量販店の自転車売り場でも殆どが銀色ですもんね。
私の「愛車」を振り返ると、小学校低学年のときはわざわざペンキで塗り直して「若草色」。高学年になって黒い6段変速つきスポーツ車(懐かしい!今もあるのかな)。中学-高校のときは赤。これは当時流行った、いわゆる「シティサイクル」でした。ハンドルが高くて前かごが大きく、後ろに荷台はない。そしてスタンドは左側一本。大学に入って、つや消しの青。このハンドルはT字型の横一文字。で、現在の愛車は紺色とクリーム色のツートーンです。
公園の銀色軍団をよく見ると、いわゆるママチャリと、もう少しデザインがかっこいいものが混在しています。いずれにしても量販店で1万円前後から売られているもの。その中にぽつぽつと外国製のブランド物が混じっています。この世界も二極化が進んでいるような感を強くする、春の公園でありました。