2007年9月アーカイブ
先日、リアルタイムの特集で「はとバス」の新人ガイドさんの奮闘記を放送いたしました。全国から集まった若人たちが、右も左も分からぬ東京の街を相手に地名を覚え、街並みを体得し、名所旧跡の由来やデータをたたき込む…。そしてもちろん、それらを的確にお客さんにお伝えするのです。簡単にはできませんよ。実際、教官の指導は「鬼」と呼ばれるのも頷ける(失礼!)ほどの厳しさです。初めて乗務と知ったお客さんのあたたかい声援。涙する新人ガイド。私ももらい泣き…(いつものことです)。
後日、はとバスから取材チームを通してこんなグッズが届きました。チョロQのセットとはとバス型のマグネットクリップのセットです。クリップは私の机周りにて活躍していますが、残念ながらスチールの部分が少ないので、マグネットとして使えないのが残念…。
近年、乗りものの会社の多くが、自社カラーのチョロQを作っていますよね。値段も手頃なので、きっと全国のバス会社オリジナルチョロQを集めているコレクターもいるのでしょう。オークションなどやったら意外な高値がついたりして。チョロQはしばらく机上に置いて眺めていたのですが、最近乗りものに興味を示し始めたという有望な(!)男の子をもつ、リアルタイムのスタッフに引き取られていきました。「はとバスチョロQ」がどの程度レアものか、私には分かりませんので。むしろ知らぬが仏か??
地下鉄の表参道駅。銀座線、千代田線、半蔵門線の3つのホームがあります。このうち、銀座線・半蔵門線から降りて出口に向かおうとすると、ちょっとヘンな感覚を覚えます。それがこの看板。出口の改札は下にあるのです。
何を今さらといわれるかもしれません。でもね、何度使っても「地下鉄降りる→改札へ上がる」という普通の「上下感覚」が邪魔をするんです。もちろん改札を出るとその先で地上には上がるわけですが。地下1階に銀座線と半蔵門線、地下2階が改札とコンコース、地下3階が千代田線。当たり前ですが、地上から銀座線や半蔵門線に乗ろうとすると、一度地下2階レベルまで下がって、で、改札を通ったらホームへは一つ上がると。
何となーく、「時空のねじれ」を感じる私。滅多に乗らない旅行者や出張の方などは、気にならないでしょうかね。#044で紹介した地図ほどではありませんが、上下の乱れでちょっとモヤッとした感覚を覚えつつ、銀座線に乗る私でありました。
「物」ではありません。「モノ=mono=単一の-」です。43年前の9月17日(この原稿を書いている日です)に、羽田空港へ向かう東京モノレールが開業しました。路線図だけを見るといわゆる「盲腸線(=行き止まりになっている線路。ローカル線に多い)」ですが、これほど全国の方々が利用する盲腸線も無いと思います。ひとえに空港の存在によります。
17日には、日テレニュース24の「蔵出しニュース」という、旧いニュース映像を引っ張り出して振り返るコーナーで、モノレール開業を取り上げていました。モノクロの映像には、丸みを帯びた初代の車両が行き交います。ニッポンの高度成長を雄弁に物語っていました。もっとも、東京オリンピック直前ですからね。オリンピックの開幕に間に合わせようと頑張ったのは何も東海道新幹線や首都高速道路だけではありません。
その「蔵出しニュース」の中で、「モノレールが運河の上を進むのは、用地買収の手間を省くため」という説明がありました。なるほど。でもお陰で40年以上が経ったいまも、モノレールからの眺めは変わりようがない部分が残っているわけです。水の上にはビルが建ちませんからね。
飛行機に乗る用事って、出張以外であればけっこう重めのことが多いですよね。そんなとき、水の景色を眺めながら、皆さまどんなことを考えますか?
運河の上をゆくレールは一本(=モノ)ですが、その時々に自分の置かれた状況によって、水や空の色はとりどりに変わって見えるのではないでしょうか。こちらは到底「モノ」とはいえませんよね。
10か月にわたってご愛顧頂いたこのブログも今回で…。ではありません。まだ当分は続きますのでおつき合いを。「続く」といえば、「線路は続くよどこまでも」という歌があります。しかし現実には線路はどこまでも続くわけではありません。どこかに終わりがあります。
これは、とある地下鉄の
終端部分。地方のローカル
線の終端部とは違う感興を
抱きます。
ローカル線。山里ふかくに
伸びたレールが、赤く錆び
て雑草に覆われ、
なんとなく土に還るような
かたちで終わるのが、
私の抱く「終端」のイメージ
です。少し手前のホーム
では、2時間後に出発する
1両っきりのディーゼルカー
がしばし休む…。みたいな。
しかし大都会の地下をゆく地下鉄の終わり、はもっとビジネスライク。「はい、ここで終わりです。この電車は、折り返し急行となって5分後に発車します!」という感じ。コンクリートでがっちり囲われていますので、「この先は…?」「ええ、ここで終わりですよっ。それがなにか?」みたいな感じ。…わかりますかねえ??「線路は続くよどこまでも」という想像力を膨らませるにはあまりにもハッキリしすぎる終わり。ローカル駅とは別の意味での「寂しさ」を感じますね。
<特大>カート特大>です。
ゴルフをしない私には馴染みの薄い乗り物ですが、ゴルフ場ではよくみかける?のかもしれません。私が見たのはとあるホテル。宿泊客やその荷物を運ぶものです。自分では運転させてもらえませんが、じつに楽しそう。
スピードもそれほど出ません。ひとが走るぐらいが関の山。しかしそのスピードでも、立派な乗りもの。遊園地やデパートの屋上にあったゴーカート(バッテリーカー)を思い出します。もっとも、こっちはヘッドライトもブレーキペダルもあるところが、子供用とは決定的に違いますが。
どのみち遠くに出かけられるものではないうえ、スピードもたかが知れているので、公道も走れるようにならないでしょうかねえ。誰しも老境に入ると、普通の自動車の運転はあきらめざるを得ません。けれども、日常の買い物などにはこうした軽便・低速な乗りものがあれば便利だと思うのです。普通運転免許を持っている人にはこの種のカートを公道でも運転できる、と。
都市圏は出かけた先の駐車場、公道の道幅などに課題が残りますが、地方はインフラ整備もしやすいと思います。地方では徒歩圏内に生活に必要な要素がすべて揃わないうえ、公共交通機関も縮小が進んでいるので、なお活躍の可能性が高いと思うんですが。無理して自動車の運転を続けるよりも良いんじゃないかなあ。
お値段は不明。インターネットでメーカーのサイトを見てみましたが、ズバッと価格が書いてあるページがなかなか見つからず。老境に入ったら公道で…。私が国土交通省の審議会メンバーなら、こんな提案、すると思います。
報道フロアにて見つけてしまいました。
<特大>ワゴン特大>です。
日テレNEWS24の番組で使用した、ホンモノ。日本レストランエンタプライズという車内販売の会社が使っているものです。残念ながら空っぽですが、電車のなかで見かけるときには商品を…というより「旅気分」を満載しています。長距離列車が少なくなり、コンビニエンスストアの浸透もあって、車内販売の活躍の場は少なくなる一方。淋しいですね。あれは、長い時間乗り続ける乗客の多かった昔には切実なサービスでした。
でも私など、最近は必要に迫られて、というよりは失われゆく旅情をあえて確認するために、という気分で呼び止めることのほうが多い気もします。車内販売ならではの独特の品々(冷凍みかんや干し貝柱など)を吟味しながら、そのときの自分のほうを商品に合わせる、と言う感じ。「そうそう、これが食べたかったんだよね」って。
ゆえに、呼び止めるのも切実さに少々欠けます。声をかけてみようかな。と思うものの、何となく声を掛けそびれる。と、次にいつ来るか分からない。「いや待てよ。ここは最後尾の車両だから一番後ろまで行ったらすぐに向きを変えて戻って来るかも…」と待っていると、ワゴンの整理でもしているのか、いつになっても戻って来ない…。そんな駆け引きも(勝手に)やっちゃってます。旅の愉しみのひとつです。
猛暑が一段落して、8月の終わりからようやくしのぎやすくなりました。そうなると、ちょうどいい塩梅になってくるのが「弱冷房車」です。これまでは「ふつう」に乗っていましたが、ちょっと涼しい日だと弱冷房ぐらいがいい感じ。
いまネットで検索してみた範囲では、伊豆急は通常25度程度で、弱冷房車が2度高め。東急は28度(通常は25-26度)。となると、気温28度ぐらいの日は、じつは外気の湿度が落ちてサラッとしているだけ、という感じなんですね。もちろんそれでも冷房効果あり、なんですが。しかし弱冷房で気になる点は別にありまして。車内が少々混んでくると、空気の温度と言うよりも、空気の密度みたいなのが気になるんです。何というか、淀んだもわっとした感じというか、どよんとした感じが。どうでしょう?設定温度はそのままに、もう少し新鮮な空気と入れかえている感じ、を出せないものでしょうかねえ。(すみませんわがままで)。
しかしどうも来週からはまた連日の真夏日になりそう。何度も書いているように、私はできるだけ窓を開けて外気をふんだんに車内に取り込みたい乗客です。爽やかな秋の風を車内で感じるにはもう少々の猶予が必要。季節の変わり目、なかなか微妙な時期が続きますね。暑さ涼しさの揺り戻しにご自愛下さい。
先日も書いたとおり、チラッと見える光景というのには、ちょっと目を奪われてしまいがちです。渋谷駅の南口に立って、駅の方向を見ると。地上をゆく地下鉄銀座線が見えます。その名の通り「渋谷」は谷なので、電車がひょいっと出てくるんですね。で、ホームの前後で見える見える。地下鉄なのに高架をゆく車体が。
浅草方向からやってきた電車は、ホームでお客さんを降ろすといったんそのまま同じ方向に進んで、進行方向を変えて反対側のホームに戻ってきます。そこから見たのがこの写真。日なたの部分は外からもチラッと見えるスポット。ホームの上からここを撮影しようとすると、必然的にホームの端に立つことになります。そしてその端というのが、ほかの部分よりも狭くなっているんですね。スキマ感満載。
スキマからスキマを垣間見る。そんな一枚でありました。