2010年3月アーカイブ
世の何ごとにおいても、「永遠」というものはありません。乗りものの世界も同様です。「乗ればそのとき、降りることが始まっている」と思うのです。自動車も鉄道も飛行機も船も、どこかでその乗りものから降りることで一つの区切りがつくわけです。
本日3月26日をもって、「NEWSリアルタイム」が終了します。私はこの番組の前身、「ニュースプラス1」から引き続き、5年間キャスターを担当いたしました。振り返るとあっという間ですね。この仕事をやっていなければ、当コラム「乗りもノート」も無かったと思うと、感慨は大きなものがあります。
とはいえ、べつに会社を離れるわけでも報道記者を辞めるわけでもありません。引き続き報道局で記者として活動して参ります。95年に入社以来、もともとは記者でしたので、「記者に戻る」という感覚です。久々の取材最前線ですので初心を忘れずがんばります。
ということで、写真のレールは途切れていますが、これはあくまで途中経過。この続き、どういうレールを延ばしていきましょうか。心機一転の春であります。
まず列挙します。私がイベントで答えた内容です。
「Q:好きな路線は?A:JR磐越西線」「Q:好きな車両は?A:211系0番台」「復活してほしい車両は?A:旧型客車」
...などなど、興味の無い方には意味不明な答えに見えますが、私の言うことなどまだ序の口でして。その道を究めていくとすごいことになるんだなあと実感したイベントでした。
読者の皆さまのために、分かりやすい内容を一つ紹介しましょう。田中いちえさんが「東海道新幹線が好き」と回答されたとき。田中さんは「(富士山の見える)山側に席をとる」とおっしゃり、私を含む多くのパネラーも同意したのですが、南田祐介さんは「私は海側です」とキッパリ。会場のお客様にも挙手で確認したところ、9割以上が「山側」で、「海側」を選ぶのはごくわずかにとどまりました。
東海道新幹線でいかに「富士山」の人気が強いのかを確認したひとコマ。しかし山側を選ぶ私も、よくうたた寝して見逃すんですけどね。
錚々たる顔ぶれが並んでいます。JR・私鉄の全ての駅に降り立ったという旅のツワモノ・横見浩彦さん。ホリプロの名物マネージャー・南田祐介さん。「相棒」でおなじみの俳優・六角精児さん。さらには美しい紅一点、田中いちえさん。皆さん「鉄道が好き!」という一点において繋がっているという面々です。
この日のイベントは「鉄道の集い inさいたま」というもの。会場は鉄道ファンの聖地ともいえる「鉄道博物館」。そしてテーマは「私は鉄道のここが好き!」...趣味を公言しているとこういう幸運が舞い込むというわけですね。ありがたい!
好きな路線、駅、車両...それぞれ思い入れたっぷりに語り尽くした1時間余り。お客さんは10倍以上の倍率から抽選で選ばれたそうで、もちろん鉄道に興味はあるのでしょうが、その濃淡がよくわかりません。あまりにマニアックで時折よく分からない話もあったのではないかと、ちょっと心配でしたが、運転士役=司会の久野知美さんがうまくフォローをしてくださって無事終点まで到着...。その内容は次回!
長野電鉄の1000系を模したチョロQを頂戴しました。白と赤のカラーリングも鮮やかな先頭部分。1階が客室、2階が運転台です。いま長野では「ゆけむり」という列車に使用されています。
この電車、もともと長野電鉄の車両ではないことは鉄道ファンの皆さんならご存知のこと。もとは小田急のロマンスカー、10000形でした。もちろんその旅客需要などに合わせて、11両と長大だった編成は大幅にショートカットして、いまは4両編成に。ずいぶんこぢんまりとしたわけですが、見慣れるとそれはそれでコンパクトな凝縮感。いい感じです。チョロQはさらに前後方向が凝縮されていますが(笑)。
走る場所も、運行の形態もずいぶん変わりましたが、ひとつ共通しているのは「温泉への足」になっていること。かつては箱根への足。そして「ゆけむり」は湯田中温泉へいざなってくれます。今も信濃路で「ロマンス」を運んでいるのでしょうか...。
先月札幌に行った際の写真です。新千歳空港のホームにやってきたのは最新の特急用電車、789系。札幌までは快速エアポートとして。その先旭川までは特急スーパーカムイに代わって疾走します。
今回の札幌訪問時は、往復ともに、この電車に当たった私。40分弱の乗車ですが、ほんとに快適だったなあ...。とくに恵庭から北広島あたりは、線路がほぼ真っ直ぐなこともあり、殆ど揺れることがありません。巡航飛行中の飛行機に乗っているような滑らかさでありました。片道は300円追加の指定席、Uシートに乗ってみましたが、ほんと、このまま東京まで連れてって...という思いでした。
でも、2月前半の札幌はまだまだ雪模様。車両の先頭部分や足回りは雪で白く固められています。もちろん気温は本州の比ではないですからねえ。ちょっとやそっとじゃない風雪です。それをものともしない定時運行。頭が下がります。...人間だったら頭を低くすれば風雪はいくぶん和らぐんですが、電車は頭を下げられないし。
阪急電車です。何度乗っても、何度見てもいい。何がいいって、この色、このたたずまいです。阪急伝統の上品なこの色、「マルーン」と称されています。
ずっと心配だったのは、アルミやステンレス車両の興隆。錆びにくいアルミやステンレスの場合、あえて塗装する必要がないわけです。塗装のぶん車体は重たくなりますし、色が褪せてくると塗りなおす、といった手間もかかります。その結果、関東ではJRも私鉄も、やたら銀色の素地むき出しの車両が増えてしまいました。その流れに乗るとすれば、阪急電車もいずれは銀色にマルーンの帯...みたいな無粋なことになるんでは。心配...。
と思っていたら、とっくに阪急でもアルミの車両が導入されていたんですね。ちゃんと銀色の地肌の上にマルーンの塗装を施して、素知らぬ顔で走っていたんなんて。さすが阪急。よき定番を崩さない姿勢は立派の一言に尽きます。
熊本市交通局の路面電車、その模型です。ちょっとしたジオラマ風の絵が描かれた箱に入って、白いボディがよく映えます。
熊本と言えば、08年に出張で行った際に乗りましたね、市電にも。お城の下をぐいっとカーブしながらゆくその姿は、現役バリバリという感じで、市民に親しまれていることがよくうかがえました。新旧の車両が混在しているのも味なところ。
この模型は古い部類の車両をモデルにしていますが、ディテールは程よく精密、程よくアバウト、でちょうどいい感じ。きりがないので鉄道系のグッズを自分で買うことはないのですが、こういうブログをやっていると、ご親切に買ってきてくれる方もいるのですよ。ありがとう、W君。おかげでひととき、熊本に追想が及びました。
ひとはなぜ、限定という言葉に弱いのでしょうか。高いものでは「全国限定200台、特別仕様車」なんていう自動車から、安いものではスーパーの特売まで。今しか手にいれられないという条件がひとのキモチを高ぶらせるわけですな。
ということでこの限定カラー。言わずと知れた「ポケモン」です。もうすっかり日本の空に馴染んでいますよね。この機体に当たると、必ずといって良いほど、搭乗ロビーの大きな窓ガラスには、小さいお子さんがべったり貼り付いて目を輝かせています。...乗ってしまうとあんまり普通の機体と変わるところが無いのが残念ですが。
この機体、エンジン4つで550人余りを飛ばす「ボーイング747」です。昨今、エンジン2つで500人を乗せる「ボーイング777」が勢力伸長。多少搭乗人員は減りますが、燃費の良さは先輩747をジリジリと追いつめております。いつまでこの機体も飛ぶのか。限定好きの方はぜひお早めに。