#345「定番」
阪急電車です。何度乗っても、何度見てもいい。何がいいって、この色、このたたずまいです。阪急伝統の上品なこの色、「マルーン」と称されています。
ずっと心配だったのは、アルミやステンレス車両の興隆。錆びにくいアルミやステンレスの場合、あえて塗装する必要がないわけです。塗装のぶん車体は重たくなりますし、色が褪せてくると塗りなおす、といった手間もかかります。その結果、関東ではJRも私鉄も、やたら銀色の素地むき出しの車両が増えてしまいました。その流れに乗るとすれば、阪急電車もいずれは銀色にマルーンの帯...みたいな無粋なことになるんでは。心配...。
と思っていたら、とっくに阪急でもアルミの車両が導入されていたんですね。ちゃんと銀色の地肌の上にマルーンの塗装を施して、素知らぬ顔で走っていたんなんて。さすが阪急。よき定番を崩さない姿勢は立派の一言に尽きます。