2016年1月アーカイブ

#473「信号」

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 また、アンティークのネタです。ステキな商品とステキなガラクタが混在することで、アンティークモールはその魅力を増すものです。誰がどうみても魅力的なのが「商品」で、一部の人にはとても魅力的なのが「ステキなガラクタ」だと言えましょう。

20160126.jpg  とあるアンティークモールに行ったら、信号機が売られていました。当地の信号機は多くの場合、道路の右と左に立てたポールの間にいかにも丈夫そうなワイヤーを張って、そのワイヤーにぶら下がってます。強風の日はゆらゆらと揺れる、あれです。この信号機もまさにそんなひとつだったのでしょう。

 初めて間近に見ると、その大きさに驚かされます。なんせ道幅が広くて景色が開けていたりすることが多いので、普段運転しながら見るとまさかそんなに大きいとは思いません。

 さてこの信号機、どういう経緯でここに売られているのか。その来し方は分かりませんが、ひとつ真実があります。あらゆる趣味の世界があるこの世の中、この信号機を見て「お!これは!」と心を奪われちゃう人も居るということ。「買ってどうすんの?」とお思いの方が圧倒的に多いでしょうが、必ずどこかに、これを魅力的だと思う「一部の人」が居るはずです。こんど行ったらまだ売れずに残ってるかどうか、確認します。恐らく、売れてるはず!

#472「年式」

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 私は誤解していました。正直、アメリカに着任する前に、イメージしていたアメリカのクルマというと、大きくて古くてオンボロな、サスペンションがへたったボコボコのイメージでした。そんなクルマが沢山走っているんじゃないかと思っていたのです。文字にするとひどい思い込みですが...。

20160119-1.jpg 20160119-2.jpg  ところが実際は、そんな70年代、80年代の遺物はあまり走っていませんでした。たまーに、写真のようなのを見ることはあるのですが、ワシントンの市内では稀なことです。

 実際には15年もの、20年ものがけっこう走っているのですが、見た目自体はそんなにくたびれていません。塗装の技術も向上したということでしょう。年式が古くなって、現行型から比べると3代前、4代前の型式になったクルマでも、なんら違和感なく走って居ます。メカの信頼性も向上しているのでしょう。そうして見ると、「クルマの年式ってどれぐらい意味があるんでしょう?」と、静かに主張しているような気もします。

 先般日本に一時帰国したときに、東京の町を行くクルマの新しさに驚きました。どのクルマもピカピカと言っていいぐらいの新しさ。もちろん年式自体が最近のものなのでしょう。街行くクルマの「平均年齢」は間違い無く若く、1台のクルマの「平均寿命」は見るからに短い。

 ホントはお気に入りのクルマを長いこと乗るのが良いとは分かっていながら、新しいのが出ると気になってしまうのはクルマ好きの宿命です。

#471「隙間」

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 ワシントン市街地を歩いていたら、隙間の奥から低いエンジン音が聞こえてきました。唸ってます。ウウウウウウウウーっと。ごついトラックが奥のほうから迫ってきます。こっちに。狭い隙間を。

20160112-1.jpg  トラックと左右の壁との隙間はそんなにあるようには見えないのですが、すごいスピードでこっちにやってきます。「コワい」と思いつつその職人芸を記録したく、トラックの前に立ちはだかってドライバーとアイコンタクト。カメラを構えました。どうですこの感じ。まさに谷間。どうやら、奥のほうの建物から、ゴミを満載したコンテナを載っけてきたようです。

20160112-2.jpg  隙間の奥深くから「HELLO!」と出てきたトラック。歩道の左右に歩行者がいないことを確認すると、またウウウウウウウウウーっと唸りを上げて去って行きました。残された疑問は、「あの細い隙間を、バックして奥まで入ったのか?」ということ。出ることよりもまた一段と難しそうな気がしますが...。その後遭遇しないので確認できていないのが残念です。

#470「道標」

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 あけましておめでとうございます。ワシントンで3回目の新年を迎えました。特派員として着任してからきょうまでの間、時間の経ちかたがどんどん早まっている気がします。その感を強くするに違いない要素が今年は控えています。アメリカ大統領選挙です。

 いよいよその候補者レースは本格化します。夏には民主・共和両党の候補が決まり、11月に本選。支局の壁には年末までのカレンダーを、2か月ぶん×6枚貼り出しました。選挙のおわりまで一望です。1年365日あるとは言っても、一望すると意外に少なくも見えます。きっとあっという間に年末になるのでしょうね。 20160105.jpg  先回と同じ町、そのシンボルたる、古い灯台です。超大国アメリカの大統領は、とりもなおさず世界のゆくえに大きな影響を及ぼします。今の時点では誰が大統領になると確たることはまだ言えませんが、新しくその座につく人物は、どういう道筋を世界に示すのでしょうか。波間の船にとっての道標=灯台のように、遠くまでしっかりと照らして安全を守る役割を果たしてくれるといいのですが。

 もっとも、そのまえに「誰が大統領になるのか」を早く的確に見つけ出す、私の取材の道標にもなってくれないものでしょうか...。

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プロフィール

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近野 宏明
(こんの ひろあき)

現在、ワシントン特派員。鉄道、自動車、航空機などの乗りもの・交通全般に詳しい。

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