#105「鉄道博物館 サイズ」

|

 サイズにうるさい私です。正確に言うと、「サイズ感覚」にうるさいのかもしれません。「乗りもノート #085」「リアルコンノ #013」でも書いております。大きさの感覚というのは、個人差や状況による認識の違いが意外に大きいもの。鉄道博物館でもそのことを再認識しましたよ。

写真は、鉄道博物館のメイン展示室ともいえる
「ヒストリーゾーン」を上から眺めたところです。

鉄博俯瞰.jpg

 すでに様々なメディアで紹介されていますが、パンフレットに掲載されたこのゾーン全景の写真を見た何人かは、「これ、模型?」と口にしました。整備された車体は模型のようにピカピカ、周囲に人物が写り込んでいないという条件ですと、なお、そう見えるようです。実際には一両あたり15から20メートルぐらいありますからね。ナマで見ると圧巻です。まごうことなきホンモノであることに、圧倒されます。

 もうひとつ。博物館には鉄道模型のジオラマもありまして。こちらは奥行き8メートル、幅が25メートルもあります。私の行くスポーツジムのプールはまさにこんなサイズです。このジオラマはレール幅が16.5ミリのHOゲージと呼ばれるもの。車両を手に取るとかなり大きいのですが、それが新幹線など16両をつないだフル編成で走り回っていました。それだけ広いジオラマです。普通の家庭では16両つなぐことすら不可能です。ましてやそれが見えなくなるほど向こうにまで走り去るなどあり得ません。あまりにジオラマが大きすぎて、見ているうちにサイズの感覚がおかしくなってきます。線路幅が9ミリと、より小さい「Nゲージ」に見えてくるからこりゃ不思議。日本最大のジオラマは、サイズの感覚を惑わします。ぜひ実物を見てご確認を。


2016年8月

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

プロフィール

近野さんポートレート
近野 宏明
(こんの ひろあき)

現在、ワシントン特派員。鉄道、自動車、航空機などの乗りもの・交通全般に詳しい。

more

このブログ記事について

このページは、近野 宏明(こんの ひろあき)が2007年11月 2日 14:00に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「#104「こだわり」」です。

次のブログ記事は「#106「方角」」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。