★小倉沙耶レポート★ 養老鉄道ラビットカー復活記念試乗会

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養老鉄道ラビットカー復活記念試乗会

 

 

9月13日。

この日は「ラビットカー復活記念試乗会」というイベント列車の走行日。

 

養老鉄道大垣駅は、朝からたくさんの方で賑わっていました。

 

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 ラビットカーとは、近畿日本鉄道(以下、近鉄)6800系電車の愛称です。

南大阪線初の通勤用電車として誕生し、準急や急行の間を各駅停車でぴょんぴょんとウサギのように縫って走る姿から名づけられました。

 

鮮やかなオレンジバーミリオンの塗色に白い帯。

そして、側面には躍動感のあるウサギのマーク。

 

 

 

 

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このマークは、太陽の塔で有名な岡本太郎氏が考案したものです。

その後、車体の改良工事の際に近鉄マルーンへと塗装変更され、南大阪線を飛び跳ねていたオレンジのウサギは見られなくなりました。

 

そんなラビットカーですが、数年前に近鉄養老線へと転属。

養老線が養老鉄道となった現在も、主力車両として活躍しています。

 

今回、そのうちの1編成を懐かしの塗装へ復活させたというわけです。

 

 

 

今回の貸切列車は、定期運用開始の前日にラビットカーに乗車し、更に「薬膳料理」のお弁当を味わうことができるということもあり、乗車の募集をかけたところあっという間に満席になりました。

普段はマルーンの列車が走る養老鉄道に、鮮やかなオレンジ色の車体はとても目立ちます。

 

間もなく発車となりまーす!

 

カメラを構えて熱心に車両の撮影をされている方に、社員さんが大声で案内し、無事に全員乗車。

さあ、ラビットカー出発進行!

 

見事な秋晴れの中、黄金の稲穂の波を飛び跳ねるかのように、ラビットカーが走ります。

 

 

 

 

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大鳥羽駅を過ぎた頃、養老鉄道の社員さんに

 

沙耶さん、車内放送しませんか?

 

と声をかけていただきました。

 

 

というのも、昨年行われた「養老鉄道ミニミニツアー」というイベントで、車内放送を務めさせていただいたことがあり、声をかけてくださったのはその車内放送を聞いておられた社員さんだったんです。

 

 

いきなりのことで緊張しましたが、窓の外にはちょうど撮影ポイントとして有名な場所が広がっていたので

 

「皆さんも、定期運用が始まったら、この場所で撮影すると素敵な写真が撮れますよ」

 

とご案内させていただきました。

もちろん

 

「撮るのも素敵ですけれど、乗るのも楽しいですよ」

 

とも。

 

 

 

 

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列車は養老駅に到着。

ここで、暫くの間列車の撮影会も兼ねた休憩時間となりました。

 

駅舎内にある喫茶店では、養老山系の水を使った地サイダー「養老山麓サイダー」が販売されています。 

 

 

 

 

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この日は暑かったので、何人もの方がおかみさんから冷たいサイダーを買い求め、喉を潤していました。

 

おや?車両の前に薬膳弁当を手にした男性と女性が居ます。

 

 

 

 

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男性がダニーさんで女性がキャサリンさん。

お二人は、今回の薬膳弁当を作っている寿喜養膳というお店の方です。

 

キャサリンさんは養老鉄道が誇るグルメ列車「薬膳列車」のポスターにもお顔が載っているマドンナなんですよ!

 

気になるお弁当の中身は、明日葉や高麗人参の天ぷらや、野菜のマリネなど手間のかかったおいしそうな料理が盛りだくさん。

 

 

 

 

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「薬膳列車」は、これ以上に豪華で健康にも良いお料理の数々や、食後のコーヒーとお菓子もついて、5000円(養老鉄道フリーきっぷ付き)で運行されています。

今度はこちらも楽しんでみたいですね!

 

列車は、折り返しの桑名駅へ。

ここでは中線に入り、昼食時間となりました。

 

 

 

 

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私は先行列車で桑名入りし、写真を撮っていたのですが、普通列車を待っていた女性に声をかけられました。

 

「これって特別な電車なの?」

「元々近鉄さんで走り始めたときの色に塗り戻したんです。今日はお披露目の臨時列車で、明日からは普通に運用されますよ」

 

 近鉄という言葉に、女性の表情が輝きました。

 

「やっぱり!だいだい色だからそうじゃないかと思って」

「ひょっとして、近鉄の南大阪線沿線にお住まいだったんですか?」

「そう!結婚してね、それからはずっと養老線の播磨駅の近くに住んでるの」

 

 そしてとっても嬉しそうに、昔の思い出をお話しくださいました。

 

前回、JR東海さんのリバイバルカラー列車を取材した時にも感じましたが、こういった取り組みは鉄道ファンだけでなく、地域の方にも親しんでもらえる良いきっかけになりますね。

 

ラビットカーに乗車されていた、沿線に住む高校生の男の子も

「この日を楽しみに待っていたんです!

と大興奮でした。

せっかく乗車するから・・・と、近鉄時代のことをいろいろ調べてみたのだとか。

 

「僕の生まれてない時代に走ってた色の電車が、僕の最寄り駅に来るって不思議な気分ですね」

復路は、彼が車窓を案内してくださったのですが、嬉しそうにそう語る姿が印象的でした。

 

 

列車は再び養老駅へ到着。

私はここで皆さんとお別れし、車内放送で案内した名撮影地でラビットカーを撮影することにしました。

 

高い高い秋の空。

車窓からはポートレートのように見えた稲穂の波が、外からは大パノラマとなって目に映ります。

先に、普通列車がやってきたのでパチリ!

 

 

 

 

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あれ?

これはひょっとして、稲穂とオレンジの車体だと色が同化してぼやけてしまうんじゃ・・・。

 

そう思ったので、あわてて緑のじゅうたんが広がる畑に移動。

さあ、午後の光を纏ったオレンジ色の車両がやってきました!

 

 

 

 

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撮影成功!

撮った後に大きく手を振ったら、気付いた方々が振り返してくださいました。

こういったコミュニケーションも、撮り鉄の楽しみ。

 

ラビットカーが見えなくなるまで見送りました。

一度は消滅したラビットカー塗装。

しかし、養老山麓をバックに、元気よく走るウサギがよみがえりました。

 

間もなく、養老の滝付近の紅葉も色づいてきます。

現在は普通列車として運行されていますので、是非、紅葉狩りと共にラビットカーもお楽しみください。

 

 

 

 

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