#402 「凝固」

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 ワシントンの今冬は、3年ぶりの寒さだそうです。12月の初旬の寒波に始まり、最低気温がマイナス15℃ぐらいに下がった日があったり、数日間にわたり日中の最高気温も氷点下の日が続いたり。雪の降る回数も多く、ずいぶんと冬らしい冬が続いています。 雪といえば、乗りものの安全運行には厄介な存在。ただワシントンの市街地では積もったままになることはなく、ほとんどが解けてしまいます。氷点下の毎日なのになぜ解けるのか。その答えが今回の写真です。

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 どの車もまるで「水溶き片栗粉」をぶっかけたように、車体が真っ白に汚れています。私はこれまでアメリカの寒波のニュースを見る度に、ずーっと、車に白くこびりついているのは雪だと誤解してました。あまりに寒くて溶けずにうっすらと張り付いているのかな?と。 しかし住んでみて初めて理解したのですよ。確かにバンパーとか、窓枠あたりに少々の雪も張り付いているけれど、ほとんどは「乾いて凝固した融雪剤」だと。当地では雪が降ると予報されると、実際に降り始める前に路上に大量の融雪剤をバラまきます。おびただしい数の専用トラックがじゃんじゃんと走り回るのです。

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 その効果はてきめん。交通量が一定程度あれば、氷点下なのに雪は解けるんですね。となるとしぶきが舞い上がる。車はそれを浴びる。そして凝固。ということのようです。うっすらと白くなるぐらいで済まず、元の色が分からぬ程に白くなった車たち。そして路面も半紙をかぶせたように乳白色になり、路傍の柱なども、容易には落とせそうにない凝固っぷり。こないだまでの私の「誤解」がそうだったようにガチガチです。

2016年8月

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近野 宏明
(こんの ひろあき)

現在、ワシントン特派員。鉄道、自動車、航空機などの乗りもの・交通全般に詳しい。

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このブログ記事について

このページは、近野 宏明(こんの ひろあき)が2014年2月 4日 13:25に書いたブログ記事です。

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