#399 「轟音」
1月になったと思うともう半月。季節の移ろいと乗りもののスピードは年々速くなっている気がします。特に12月から1月にかけては古の人々も「師走」と称したとおりのスピード感ですね。
アメリカ・ワシントンで過ごした年末年始は、日本とはだいぶ異なものでありました。正月気分はほとんど無く仕事に入る代わりに、年末はかなり緩いというか。もっと言うと、11月末のサンクスギビングから年末まではホリデーシーズンと言うだけあって、だらけた感じがしたものです。
しかし、そんな時にも忙しく働き回るのが消防車。支局近くの消防署からは夜になっても大きな...もとい、とても大きな...違う、けたたましい...というか、信じられないようなデカい...サイレン音を轟かせながら出動するのがよく聞こえました。夜更けの出動にはちょっとうるさすぎでしょ?そこまでしなくてもみんな聞こえるし、みんな見えているよと思うのですが、サイレンのボリュームを下げる事はありません。
こちらもそんな一台です。まあ日本もそうですけど、日本以上に「俺たちの消防車!」という匂いがプンプンいたします。炎と戦う猛者達の愛着が、ボディのペイントだの愛称だのに横溢。火の粉や煤を浴びるはずのボディはいつもピカピカ、よほど大切に磨き上げられているのでしょう。街の安全を守る気持ちの象徴です。轟音は、命がけの仕事の誇りを住民に知らしめる効果があるのかもしれません。