#333「箱庭」
山陽シリーズ、まだあります(どんだけ写真撮ってんねん)。今回の写真は尾道駅。115系、まだ頑張ってますね。瀬戸内色と呼ばれるこのカラー、なかなかシックで控えめなところが瀬戸内海と同じような感じで好感が持てます。
ところでこの尾道の街は、大林宣彦監督の映画の舞台になったように、じつに風光明媚でひとの郷愁を誘う街、であります。何しろざっと南側から順に、「海・港・港町・商店街・国道2号線・JR山陽本線・高台の住宅地・寺社と公園」という豪華なラインアップ。人の息づく場所、その魅力のすべてを一番バッターから九番までそろえてしまったようなものですから。
街のシンボルのひとつ、千光寺の本堂から見下ろせば、そのすべてが手中に入る感じがします。ことに岡山側からやってくる山陽本線のカーブ、小さく115系が見えます。国道には大きなトラックが往来し、そして港の先では輝く海に波紋を残す大小の船。ああ、こういうジオラマを作ってみたい…という「箱庭感」。そりゃ映画の一本も撮りたくなりますよねえ。