#270「フイシン」
幼いころからの疑問が一つ。実家の近く、線路沿いに歩いて行くと、その道は線路に交わります。こんな踏切です。右側がもう駅構内ということもあり、線路の本数がけっこう多い踏切ですが、まあ何の変哲もありません。
しかし。ひとつだけ「変哲」といっていいことがあります。それはこの踏切の名称。「フイシン踏切」であります。信越本線新津駅の北、駅を出て最初の踏切はなぜこんな名前なのでしょう。もちろんこの周辺の地名などではありません。「フイシン」…って。なんだ?
ちなみに同じ信越本線を南に進み、新津駅から最初の踏切は「吉岡町踏切」でして、これは踏切の東側の地名と一致。非常に順当な命名です。
このフイシン踏切、かつては線路と鉄道用地で分断されていた新津市の東西を結ぶ大事な踏切でした。それだけに通行止めの際には「このさきフイシン踏切、工事のため通行止め」なんていう看板を見ることも少なくなく、幼心にその名が焼きついたのです。最近は横にりっぱな跨線橋ができ、自動車の交通は減ったように見受けられますが、いまだ疑問は氷解しません。「フイシン」って、なんだ?