#267「ポスト」
城下町なら城郭風、茶どころならば茶壷風、など、郵便ポストにはさまざまなバリエーションがあります。が。これはどうでしょう。「郵便電車風ポスト」です。
ところはJR品川駅のコンコース。かつて活躍した郵便輸送電車「クモユニ」を模したデザイン。みかん色と緑色のツートーンは「湘南色」と呼ばれる国鉄伝統の塗り分けです。運転席の正面窓を投函口にするという秀逸なアイディア。実車両の雰囲気を存分に残していますよ。ホンモノがどんな感じかご存じない方は、「郵便電車」で画像検索してみましょう。あらびっくり。デフォルメしつつも確かにそっくりですから。
品川駅の改良と駅ナカの完成を記念して造られたそうで。横に立っている「0キロ」の標識(ゼロキロポストといいます)は、品川を起点とする「品鶴線」の起点を示すもの。ダブルの「ポスト」で書状を受け止めているのですよ。なんだか走りだしそうなぐらいの精巧さ。説明書きを見ると東京総合車両センターで作ったとのこと。さすがプロの仕事です。