#248 「ホバー 1」
念願叶って、生まれて初めての乗りものを堪能しました。大分港と大分空港を結ぶ「ホバークラフト」です。「ホバークラフトに乗ったよ~」と番組スタッフに自慢したら、「ホバークラフトって何でしたっけ?」と返されがっくり…。つまりそれだけ「一般には馴染みのない乗りもの」ですから、乗った価値はある意味急上昇!わたし、前向きです。
大分の市街から空港まではバスでもいいのですが、別府湾沿いに大回りする必要があり時間がかかります。海上を真っ直ぐハイスピードで突っ切るホバーは、この地にじつにうってつけの乗りものなのです。勇躍乗り込んだホバーは、非常にメカニカル。黒いゴムの様なスカートは空気をはらんでパンパンに張っています。そして前に進み、舵をとるためのどデカいファンが後方に鎮座。機能に徹した分かりやすい造形です。
客室後部に左側から乗り込むと、大きな荷物を預けて席に陣取り…おっ。一番前の席が空いています。一人前の大人として若干の恥ずかしさを抱きつつ、「誰もこちらを気にしちゃいないですよね」と自分に言い聞かせ、左の最前列に腰掛けました。コックピットは客室前のど真ん中なのですが、これが、真後ろには壁があるものの、左右は腰ぐらいまでの仕切りに過ぎず、間近にパイロットの手さばきが見えます。乗りもの好きには特等席だ♪これは期待が高まりますなあ…。
わりと大きなノイズとともに、「あ…」と思う間もなく船体は浮き上がったようです。自分自身を浮き上がらせるほど、下に向けて空気を吹き付けているわけです。コンクリートの地面から斜面を下り、そのまま海の上に。うわー。なんのストレスもなく、あっというまに紛れもない海だよ。(つづく)