#245「桜」
先週の金曜日、所用で富士の裾野へ出かけてきました。平日でしたのでオンエアに間に合うように戻らねばなりません。時間が確実に読める、という理由で帰り道は電車を選びました。御殿場から御殿場線のローカル電車に乗ってガタリゴトリ…。並走する東名高速は何度も走っているのですが、その同じ谷の下のほうに、この線路は走っていたんですねえ。車窓で目を凝らすと、山から滾々と湧き出ずる清涼な清水があちこちに見受けられます。いやあ、実にいい。気持ちいい。各駅停車に乗ってよかった。山を下りゆき、駿河小山の駅に到着。…すると、左側にカラフルな保線作業用の車両が…「乗りもノート用に写真撮るか」…あ、その向こうに桜が咲いています。すこぶる立派な枝ぶり。ああ眼福。わずかな停車時間ですが、これはトクをした気分です。
そして。花と言えば「団子」ですよね。私、どうやら大変な予知能力を持っているのかもしれません。御殿場駅でこの日の昼ごはんを買おうとしたのですが、駅前を物色する暇がなく、駅コンコースで売っていた地元物産のワゴンで買ったのが、「安倍川餅」だったのです。まるでこの桜があることを予期していたかのよう。花と団子。うっすらときな粉を塗した柔らかな餅を食べながら眺める餅。ゆっくりと単線の線路を進む電車。乗りもの好きにはたまらない時間でありました。
しかし写真は中途半端ですね。どっちつかずの構図になりました。「両方撮りたい」という欲求がこうまでハッキリ分かる1枚です。恥ずかしい。