#238「倍率」

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船の科学館にはおそらく日本の博物館でも最も大きな部類に属する「展示物」があります。青函連絡船として活躍していた「羊蹄丸」です。長さ132m。船内は改装されてさまざまな展示スペースがあるのですが、今回の注目点はそのスクリュー。船体から外された立派なスクリューが岸壁に展示されているのです。

羊啼丸1.jpg

 羊啼丸2.jpg

どれどれ…4枚羽根のいかにも堅牢なスクリューは重さが6トンあるそうで。なるほど立派でございます。しかしふと気になったのはその大きさ。直径が3.25mですって。全長132mに対して3.25m。全長のほぼ40分の1、のサイズです。羊蹄丸のスクリューは2つあったそうですから、船体を、「泳いでいる人間」に例えると左右の足、みたいなものですよね。それが体長の40分の1、にすぎないサイズなんです。

私の身長が178センチですから、その40分の1というと、足は4.45センチになってしまいます!もし自分の足がこのサイズなら、とてもすいすいと泳げそうにありません。ちなみに私の足は26.5センチか27センチですから、足を基準にして羊蹄丸的な倍率にすると、私の身長は10m!となります。スクリューは小さいけれど力持ち、だったんですねえ。


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近野 宏明
(こんの ひろあき)

現在、ワシントン特派員。鉄道、自動車、航空機などの乗りもの・交通全般に詳しい。

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このブログ記事について

このページは、近野 宏明(こんの ひろあき)が2009年2月24日 13:05に書いたブログ記事です。

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