#230「バイオ」
2008年の春ごろにはぐんぐん上がっていたガソリン価格。その後下落の一途でしたが、先週あたりにようやく下げ止まったようです。近所のガソリンスタンドで表示されている数字も少しだけ大きくなりました。
安いに越したことはないのですが、化石燃料はそう遠くないうちに枯渇してしまいます。そこで求められるのが代替燃料。今回はそのひとつ「バイオ燃料」を見てきました。
今週末、日本航空が第2世代のバイオ燃料を使って旅客機のフライト実験を行います。第2世代は食物にならない植物を原料としている点が第1世代との大きな違い。今回の実験ではアブラナ科のカメリナという植物を主原料としているようです。(食物需要とのバッティングが無いとしても、茎や葉が土に還らなくなるため、土壌の力を減衰させてしまうという批判もあります)。他には「藻」なども入っているそうです。「藻」ですよ「藻」!
アジアの航空会社では初の実験です。実際に羽田空港でその燃料を目の当たりにしたのですが、通常のジェット燃料に比べて粘り気はほとんど変わりなく、色もわずかに黄色みを帯びている程度。灯油のようなにおいが少し強いかな、という感じでした。出来上がりは素人目にもOK!ですが、どういう技術でここまで精製するのでしょう。何しろ日本の精製技術は世界一ですからね…あ、そういえばアメリカからの輸入か。
二酸化炭素の排出を減らすという意義のほか、去年のような従来型燃料の価格乱高下に伴うリスクを減らすという経営上の効果もあるのでしょう。フライトは31日。私も取材する予定です。
ところでドラム缶の上にあるのはビールジョッキではありませんからね。念のため。