#228「芳香?」
ディーゼルカー(気動車)です。特急「はまかぜ」。大阪駅でのショットです。このディーゼルカー、デビューは1968年。もう40年以上も前の設計なのです。それまでの特急用気動車ではパワー不足、という路線に投入するべく開発された、大出力のエンジンを搭載。出発時のエンジンのうなりは周囲の音声を圧倒します。アップの写真見てください。ガァアアアア…っという音と同時に、うっすらと白煙が上がります。で、出発していったのですが。
今回の主題はこれからです。この白煙が、なんとも言えない独特の匂いを残していくのですよ。乗りものの匂い、「内部の香り」ではなく「残り香」もじつは結構なものでして。わたしは子供の頃、タクシーの排ガスの匂いが好きでした。あれはたぶん通常のガソリン車ではなく、LPガスを燃料とするタイプだったのか…表現し難い特殊な匂いでありました。かの本田宗一郎も幼少の頃、村を駆け抜ける自動車を追いかけてどこまでも走っていったとか。斯様に排ガスの匂いには不思議な魅力があったのですが。間違いなく健康には良くなかったのでしょうね。昨今は排ガスもずいぶんクリーンになり、車種によっては排ガスのほうが周囲の空気よりもキレイ!というエンジンもあるようです。もはや本田宗一郎や私のような子供は見受けられなくなったのでは…。いいことですね。