#197「キス」
「乗りもノート」では稀な、ちょっと扇情的なタイトルであります。しかし写真を見ればおわかりですね。JR東日本の新幹線E4系です。オール2階建て、一編成が8両の列車です。お客さんがほどほどのときは8両で、多いときには16両で運行するのですよ。で、その16両の時にはこんな感じ。
カモノハシのような、ひょうきんな見た目の先頭部分。その先っぽ、くちばしの先を開くと連結器が。2本の列車がキスすることで晴れて16両編成になるわけでございます。そのときの定員は1600人を上回り、高速鉄道としては世界一の座席数を誇る列車となります。
カモノハシのおでこのあたりに乗っている運転士は、それだけの命と生活を背負ってオペレートしているのですね。時速900キロで500人を乗せ、空をゆく飛行機のパイロットの重圧、というのはよく聞きます。しかし、考えてみるとそれと同じような責任が電車の運転士にもあるわけで。「カモノハシ」とか「キス」とか言っているのは気楽なものですね。次回は心して乗車いたします。