#182「持ち込み手荷物」

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 出張や休みで飛行機に乗る機会が続いたこの2か月余り。前々から気になりつつもやはり看過できない状況を再確認することができました。すなわち、「機内持ち込み荷物問題」です。

持ち込み手荷物

 あるとき、私の隣に座った若いサラリーマン。誰がどう見ても「持ち込み」には大きすぎるトロリーケースをよろよろと引きずって自分の席にやってきました。そこは機内の最後部の列。「こんな大きな荷物、どこにどう収納するのよ」と心のなかでつぶやく私。彼自身も荷物の置き場を視線で探します。しかし少々遅れ気味で乗り込んだ彼のタイミングでは、どの棚もふさがっているのが当たりまえ。すると驚くことに、彼はその荷物を自分の脇の通路に置いて、そのまま座ってしまいました。
 そこに通りかかるキャビンアテンダント。その第一声を聞いて私はさらに驚いてしまいました。「こちらお客様の荷物ですね。しまう場所を探してまいります」…おいおい。そうじゃないでしょう。誰がどう見てもルール以上の大きな荷物ですよ。まずは「お客様、この荷物は持ち込むのには大きすぎますね」と、たしなめるところから始めないと。現に、「しまう場所を探してまいります」と言われたサラリーマン君は、「よろしくうぅ」と言わんばかりの表情で黙ってふんぞり返って(明らかにそういう座り方でした)います。
 で、少々前方から戻ってきたアテンダントさんは「6列ほど前になりますが、しまえる場所がありましたので、入れてまいります」と言って、そのバカでかい、重いケースを「うんしょ、うんしょ」と持って行き、何とか収納したのでありました。
 昨今、大きさと容量のわりに持ち運びが容易なトロリーケースは幅をきかせています。しかしその利用者には上記のような不心得者もいるのです。結果、荷物の収納や取り出しが遅れて定時運行に支障も出始めています。チェックインカウンター、手荷物検査場、搭乗口、と何度もチェックポイントがあるはずなのに、どうしてこんなことになるのでしょう。

 航空会社、地上係員とも、本来のルールは厳守させるのが役割のはず。こういう不心得な輩は、一度認められれば次回以降「このあいだ乗ったときはOKだったもん」と錦の御旗のごとくに前例を吹聴するハズであります。お客様と言えども、言うべきことはピシッと言うこと、ルールにたがう輩をきちんと「教育」することも、正しいサービスの一環なのではないでしょうか。

予定では、きょう8日は北京にいるハズですが…。時間の制約から荷物は預けず、最小限の手荷物だけで飛行機に乗り込む予定。私は無事に到着出来ているでしょうか。


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近野 宏明
(こんの ひろあき)

現在、ワシントン特派員。鉄道、自動車、航空機などの乗りもの・交通全般に詳しい。

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このブログ記事について

このページは、近野 宏明(こんの ひろあき)が2008年8月 8日 13:15に書いたブログ記事です。

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