#178「長距離」

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今度は長距離、の話題です。ホンダの燃料電池自動車「FCX CLARITY」(クラリティ)に乗る機会に恵まれました。燃料電池、ご存知ですか?水素と酸素を化学反応させて電気を生む。その電気でモーターを回して走る車です。

 

ホンダの燃料電池自動車「FCX CLARITY」(クラリティ)

ツヤツヤと輝く3日前に日本でのナンバープレートを取得したばかり、しかもこの試乗の後に洞爺湖サミットでのエコブースに出展する「超レアもの」の車です。現時点で値段を付けるとしたら、一台ウン千万円!…試乗に先立って「運転にあたって特別に注意することはありますか?」と、開発責任者に尋ねると、「運転操作の上では何にも特別なことは有りません。とにかく事故のないように、無事に戻って頂くことが注意事項ですね(笑)」との返事。ハイ。気を付けます。

 

何しろ魅力的なレアものですから、周囲のドライバーもよく見てみようと車を近づけてきます。アクシデントの無いよう最善の注意をしながら出発!


ホンダの燃料電池自動車「FCX CLARITY」(クラリティ)

で、なにが「長距離」かというと、その航続距離。燃料である水素タンクを満タンにした状態で、620㎞も走るんです(10・15モード走行測定値)。

単純に外部から充電して、その蓄電だけで走る電気自動車は、まだまだこれほどの長距離を走ることはできません。まだ都市部の街乗り用、という印象を払拭できていません。

しかしこのクラリティは、一度水素を満タンにすれば、従来のガソリン車と同等かそれ以上の距離を一気に走ることができます。

しかもその際のエネルギー効率は3倍以上!ゆったりとして静かな(停止すれば無音状態)室内と、乗り心地の良さも相まって、ホントに遠くへ出かけたくなりました。

残念だったのは試乗コースが限られており、当たり前ですが長距離ドライブには行けなかったこと。そんなチャンスが早く来るといいのですが…。


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プロフィール

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近野 宏明
(こんの ひろあき)

現在、ワシントン特派員。鉄道、自動車、航空機などの乗りもの・交通全般に詳しい。

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このブログ記事について

このページは、近野 宏明(こんの ひろあき)が2008年7月25日 13:10に書いたブログ記事です。

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