#134 「消防 その2」
日テレ報道局社会部が誇る、消防情報の大家(おおや、じゃありません。たいか、です)。彼の目にかかれば、私のような一般的な知識しか持ち合わせない者が一見したところ「消防車両」としか言いようのないミニカーも、きわめて精緻に分析されてしまうのです。
まずはこの「指揮支援車」。いわゆる四輪駆動車をベースにした小ぶりの車両です。彼による解説はこうです。
…指揮支援車は、東京消防庁ではなく。国の機関である、総務省消防庁の車両。これは全国に1台しかないので、非常にわかりやすいです。見分けるポイント「車種」「総務省消防庁の文字」。
…なるほど。確かに「総務庁消防庁」と書いてあります。ま、全国で1台しかない、ということは、その道の趣味の皆さまには有名な車両なのでしょうか。ちなみに。いま、彼からのメールに添付されていた写真を見ると実車のナンバーは「・119」のようです。さすが消防。
そしてもう1台。「特殊災害対策車」という車両です。
…この特殊災害対策車は、平成16年度納入型と分かります。見分けるポイントは「車体の形状」「回転灯の形」。直線的なフォルムが特徴のこの車両は、東京に数台ありますが、屋根上の回転灯がV型(ブーメラン型)をしているのは、平成16年度納入型のみ。この年には2台が納入されていますので、千住消防署旭町出張所か、三鷹消防署のどちらかです。
…と、モデルとなった実車を2台にまで特定しちゃう。納入年度による微少な違いを知っているのがスゴイですが、そもそもなんで何年度にはどの車両が何台納入されたか、知っているのでありましょうか!畏るべし。マニア道。
しかし冗談抜きで、この知識、役に立つんですよ。例えば現場をヘリコプターで上空から映した映像を見て、「△◎車が現場にいると言うことは、◆◎な状況が考えられる」みたいな推察が出来るのです。これは報道の取材・放送にはたいへんなアドバンテージ。趣味が仕事に生きる実例と言えましょう。