#101 「鉄道博物館 栓抜き」
鉄道博物館。すごかった。鉄道発祥の地である英国には多くの鉄道博物館、資料館がありますが、今回オープンした鉄道博物館は世界的にも胸を張れる内容と言えましょう。
で、この「乗りもノート」で最初に紹介するのは「栓抜き」です。何で?と言われるかも知れませんがご容赦を。このブログは「間口を広く」がモットーですので、乗りものファンにしか分からない知識を綴っても…というわけです。万人に開かれたネタを、と思いつつ館内の展示を眺めると、ありました。それが「栓抜き」。
館内のヒストリーゾーンと呼ばれる広大な屋内展示室には、国鉄の名車たちがぴかぴかに整備されて並んでいます。多くはその車内にも入って、隅々まで眺めることができます。
で、この栓抜きは急行用電車「455系」の先頭車「クモハ455」の車内にあったもの。そうそう。かつて急行用の電車のボックスシートには、こういうテーブルがありました。で、その真ん中には「栓抜き」が。
子どものころ、この栓抜きでジュースの栓を抜こうと思っても、うまくいかないものでした。引っかけて、上にグイッとこじ開ける。…それだけのことですが、力加減や角度というのが飲み込めない。ヘタをすると開いた瞬間にジョバジョバとこぼしたり…。今ならうまく使える自信がありますが、もはや「栓抜き」を備えた車両に乗ることもなくなりました。旅の友の飲料も、瓶→缶→PETと、その装いを変えています。
網棚に大きな旅行カバンを乗せ、テーブルにお菓子や飲み物を並べてワイワイ話す、そんな旅の光景が想像されます。ボックスシートは決して広くもなく、快適な座りごこちではありませんが、楽しい時間の演出には長けていたのでは。その名残が「栓抜き」に感じられました。