#051 「逆転の発想」
大都市の通勤に付きもの。
「ラッシュ」です。
東急は、4月5日にダイヤを改正。これにあわせて田園都市線で混雑緩和・定時運行をめざして新たな対策に乗り出しました。「準急」をデビューさせる、という作戦です。
時刻表の表紙にも一見、華々しい見出しが。
ま、実際の所は、本来は二子玉川-渋谷間では三軒茶屋しか止まらない急行列車を、各駅に停車させるというもの。悪く言えば「格下げ」です。この区間に限って言えば、10年ちょっと前まで走っていた「快速」と同じ停車パターンですね。
「急行列車に乗客が集中→三軒茶屋や渋谷での乗降に時間がかかる→後続列車はさらに遅れる」この悪循環を絶とうというのが狙い。
先行する停車を追い抜くことも無くなるので、
「乗客は目の前に来た列車に素直に乗る→列車毎の混雑が平準化される」という効果も期待できます。従来の急行に比べて所要時間は長くなりますが、イライラは少なくなりそう。
以前、この沿線に住んでいましたが、朝は急行列車なのにしょっちゅう駅間で止まるので、イライラしたものです。ひどいときは信号の関係か、通過駅のホーム付近で止まることもありました。急行通過駅のホームで各駅停車を待つ人にとっては、「なんだよー。急行がホームで停車するなら乗せてくれよ」と思うのは無理もありません。いずれにしてもイライラしたわけです。
根本的な解決にはつながりませんが、どういう結果となるのか。他の私鉄にも導入されるのか。興味がつきない「秘策」ではあります。