#017 「続・プレゼント」
都心では
めっきり見かける
ことが少なくなった
貨物列車です。
かつては山手線の駅にも貨物駅が併設されているところがありました。
比較的規模の大きかったのは新宿駅。いまの高島屋タイムズスクエアのあたり一帯が、貨物駅だったそうです。そういえば、明治通りを挟んで高島屋の真向かいには、「日本通運」の古い事務所が今もあります。以前はちょっとした駅のそばには日本通運の荷扱事務所も必ずあったものです。新宿でも往時は鉄道貨物の扱いで賑わったことが推察されます(実際どうだったかは確証ありませんが)。
失念してました。日本テレビのある汐留も貨物駅の跡地。渋谷の貨物駅はいまの埼京線ホーム。…などなど国鉄の分割民営化で、広大な鉄道用地は続々と売却・転用されました。
幼い頃みた貨物列車の記憶。旅客列車と比べると、独特のもの悲しさを感じたものです。黒や茶色の小さな貨車がずらーっと並ぶ。レールの継ぎ目を越えるときの「ガチャンガチャン」という音の大きさ。最後尾に連なる車掌車の赤いテールランプ。どこから積まれどこへ行くのか想像もつかないたくさんの荷物。積み荷の種類ごとに専用の車両もありました。家畜・自動車・鮮魚・石炭などなど…。全体に黒っぽい色彩に包まれているので、雪の時季など水墨画のような印象すら感じられたものです。
その後貨物はコンテナ輸送が主流に。色合いもぐっと明るく派手になりました。写真の列車はタンク車が中心ですが、この時期の貨物列車はきっと年末年始の縁起物とか各地の名産品などが積み込まれていることでしょう。中にはプレゼント用のおもちゃを満載したコンテナもあるハズ…と勝手に夢を膨らませております。