#005 『 リサイクル 』
冒頭はちょっと尾籠な話です。お食事中の方、時宜を改めて読んでください。
先日、外出先で急な「急降下」に襲われて駅のトイレに入ったときのこと。ふと壁のペーパーホルダーを見ると、
「このトイレットペーパーは使用済みのきっぷをリサイクルしたものです」
と書かれています。
ははぁ…、きょう自分の使ったきっぷも、いずれここに収まるわけだ。
痛みの差し込むお腹を押さえつつ、そんなことを考えました。
鉄道各社のサイトを見ると、今やどの社も「環境問題へのとりくみ」といったページを設けて、自社の環境対策をアピールしています。
なかでも「きっぷ」は多くの社で別のかたちに生かされているようです。
もともと上質の紙ですから、リサイクルするポテンシャルが高いのでしょう。
トイレットペーパーに変身するのは東急や京王、阪急や近鉄など多数の会社で。
JR東日本では段ボールや名刺に。
JR西日本や近鉄では、壁材の原料にも活用。含有する鉄粉がコンクリートと付着しやすい性質を生むそうです。
山陽電車は、使用済みの切符から作った「切符炭」を販売中。1100度の釜で45時間蒸し焼きのうえ炭化処理。木炭よりも脱臭剤としての効果は高いと言うふれこみです。
饐えた電車の臭い、とくに酒やタバコの入り交じった人いきれのあの臭いが苦手、という「乗りもの好き」にあるまじき癖のある私。この「切符炭」を電車内のあちこちに置いて欲しいぐらいです。