#451「続・FC」

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 燃料電池車が消費するのは水素と酸素です。水素は堅牢なタンクに溜めて走るわけですが、その「スタンド」と「給油口」ならぬ、「給水素口」がこちら。

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20150217-2.jpg  見慣れたガソリンのスタンドや、給油口とほとんど変わらないように見えます。勿論、非常に燃焼・爆発しやすい特性を持っていることに鑑み、その安全性は念には念を入れてあります。自動車の場合には「衝突事故」というリスクがつきものですから、とくにタンクの安全性は重要です。市販車ですからいったん売ってしまうと、定期点検のほかは基本的にはユーザー任せです。ユーザーが通常考えられるどのような使い方をしても、安全を担保できるというのは、考えてみるとすごいことです。

 いま、自動車の世界では事故を避けるため、自動運転の技術が急速に進化していますが、「衝突を避ける」「衝突しない」ということは燃料電池車にとってはいっそう重要な技術になると思われます。

20150217-3.jpg  さて、ドライバーズシートに座って、目に見える範囲をひととおりチェックして気付いたのがこの左から2番目のボタン。「水」を意味します。燃料電池車が外に出すのは水だけですので、トヨタの方に「排出する水となにか関係あるんですか?」と尋ねると、「このボタンを押すと、溜まっている水を一気にぜんぶ捨てるんです」とのこと。「??」水は走行中に定期的に排出するハズですが。 「例えば水で濡らしたくない場所で...」「あー、自宅の車庫の中で排水したくないときとか?」「ええ、そういうことです。例えば、ゴンドラ式の立体駐車場で、車を停めたあと、ぽたぽたと落ちた水が下のゴンドラの車を濡らさないように、あらかじめ捨てきってしまうという...」

 なんという気遣いでしょう。きっとそういうシチュエーション、実際使ってみるとほかにもあるんでしょうね。日本の交通事情、駐車事情を知り尽くしたうえでのスイッチ。水を捨てきるなんて、とてもステキです。

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プロフィール

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近野 宏明
(こんの ひろあき)

現在、ワシントン特派員。鉄道、自動車、航空機などの乗りもの・交通全般に詳しい。

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このブログ記事について

このページは、近野 宏明(こんの ひろあき)が2015年2月17日 13:14に書いたブログ記事です。

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