#427 「踏破」
自動車の進歩と道路の進歩は切っても切り離せません。自動車の性能が上がり、スピードが増したのと並行して、道路は整備され、いまや日常生活では未舗装の道路を走ることもほとんど無い状況にまでなっています。
古い映画や、古い時代をテーマにした映画を見ると、こんなクラシックな(もちろん当時は最新の)車が、街の中では土煙を上げ、郊外や山間部では砂利をはじき飛ばしながら疾走するシーンを目にします。自動車の大衆化がいち早く進んでいたアメリカであっても、当時の自動車の価値は現在より高かったことでしょう。高い買い物である車、しかし丁寧に綺麗に乗ろうと思っても、道路の整備はまだまだ。ということで、往時の自動車は事実上「道なき道」もぐいぐいと踏破していたに違いありません。イメージとしては、映画『俺たちに明日はない』でボニーとクライドの2人が、追っ手を逃れながら結構なスピードで草原を突っ切る、あの感じです。
アメリカ在住のうちにひとつでも多くの州を踏破したいと思っている私。旅先でレンタカーを運転しながら、「この道に曲がって40㎞ほど行けば、まだ足を踏み入れていない隣の州に到達する」と知りながら、「でも砂利道だからなあ」という理由であきらめたことがあります。ボニーとクライドの車よりもずっと性能のよい車に乗りながら、この体たらく。自動車と道路の進歩に甘やかされて、ドライバーがむしろ臆病になっている一例です。
古い映画や、古い時代をテーマにした映画を見ると、こんなクラシックな(もちろん当時は最新の)車が、街の中では土煙を上げ、郊外や山間部では砂利をはじき飛ばしながら疾走するシーンを目にします。自動車の大衆化がいち早く進んでいたアメリカであっても、当時の自動車の価値は現在より高かったことでしょう。高い買い物である車、しかし丁寧に綺麗に乗ろうと思っても、道路の整備はまだまだ。ということで、往時の自動車は事実上「道なき道」もぐいぐいと踏破していたに違いありません。イメージとしては、映画『俺たちに明日はない』でボニーとクライドの2人が、追っ手を逃れながら結構なスピードで草原を突っ切る、あの感じです。
アメリカ在住のうちにひとつでも多くの州を踏破したいと思っている私。旅先でレンタカーを運転しながら、「この道に曲がって40㎞ほど行けば、まだ足を踏み入れていない隣の州に到達する」と知りながら、「でも砂利道だからなあ」という理由であきらめたことがあります。ボニーとクライドの車よりもずっと性能のよい車に乗りながら、この体たらく。自動車と道路の進歩に甘やかされて、ドライバーがむしろ臆病になっている一例です。