#425 「歓迎」

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 日本はお盆も終わり、多くの人がまた普段通りの仕事に戻る週。アメリカではお盆の概念はもちろん無いものの、やはり7月後半から8月にかけては、多くの人たちがそれぞれの地元に帰って家族と共に過ごします。

norimono140819.jpg  きょうの写真は、ワシントンの空の玄関口、ダレス空港の到着ロビーで撮ったものです。この日は日本からのお客さんを迎えに行ったのですが、同じように誰かを迎えに来た人達でゲートの前はごった返していました。大きな荷物を載せたカートを押して次々と出てくる到着客。いっぽう待つ方はちょっとそわそわしながらも、誰もが、到着客の出てくるドアに注意を配っています。
 意外に多くの人が、風船を手にしていました。「WELCOME HOME」の文字がプリントされた風船。ふわふわと待合スペースに漂っています。すぐ近くの売店で売っていますが、私は「値段」をチェックするのを失念しました...。いずれにしても結構な売り上げです。

 家族や友人をみつけるや、声をかけながら駆け寄る人。握手したりハグしたり。到着した人の中には、出迎えの人が持つこの風船を指さして「ワオ!」といった反応を示す人も居ます。それでも数秒後には久しぶりの相手との会話に夢中になって、風船に視線を向けることもなく肩を並べて歩き始めるのが殆どです。風船の効果は、見たところかなり瞬間的、限定的です。

 それでも、タクシー乗り場や駐車場に向かっていく人達の後ろ姿を見ると、明らかに嬉しそう。久々の再会に心が躍っている人々。その心が風船のようにふわふわとした高揚感に満たされているのは間違いありません。見ているこちらも、じつに良い気持ちになりました。

2016年8月

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プロフィール

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近野 宏明
(こんの ひろあき)

現在、ワシントン特派員。鉄道、自動車、航空機などの乗りもの・交通全般に詳しい。

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このブログ記事について

このページは、近野 宏明(こんの ひろあき)が2014年8月19日 16:06に書いたブログ記事です。

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