#394 「終焉」
アメリカと聞いてイメージされる乗りものの一つが、フォルクスワーゲンのバンでしょう。「ドイツ車じゃないか」とのご意見もあろうと思いますが。...前回と同じ書き出しですみません。
でもきょうご紹介するのは少々ひねりがありまして。「ビートル」と呼ばれたおなじみの「タイプ1」をベースに、上半身を四角いワンボックスに着替えた「タイプ2」であります。ちなみにこの白いモデルは私と同い年、1972年製だそうで、でもちゃんとブンブン走ります。きちんと整備すれば現代の交通にも対応できるんですね。
その愛くるしい風貌で、自動車に興味のない方でも「あぁ」と思うこのモデル。厳密には生産時期によってだいぶ変化もしているのですが、この車をモチーフにしたバッジやマグネットなどはアメリカでよく見かけます。サーフボードや大きな旅行カバンを屋根に載せた(どちらかというとイイ感じにくたびれた)姿は、一時代のアメリカの象徴でした。
で、最近とても驚いたのが、まだこの車の「新車」を作っていたということ。もちろん本国ドイツではなく、ブラジルで。はー。しかしその新車生産もいよいよ終焉を迎えるとか。来年から義務化される安全装備に対応するのが困難、というのが理由のようです。果たしてまだ間に合うのか。この車との生活はどんな感じか。終焉と聞くとついいろいろ考えてしまいます。