#302「駅前」
「○△駅前」というバス停は数あれど、ここはなかなか強力です。「国道駅前」。つまり「国道」という名の、いかにもストレートな駅があるわけですよ、この日本の鉄道駅の中には。このバス停がある広い道路は「国道15号」。写真右隅に見えますね。いわゆる「第一京浜」です。これと立体交差している駅だから、「国道」。駅名に由来する道路名、というのはよくあります(「○△駅前通り」みたいに)が、「道路名に駅名が由来する」というのはあまりないですよね。国道15号=「第一京浜」は、東京・東新橋の日本テレビのすぐ前を通る幹線道路です。これを品川、川崎と進み、横浜の鶴見区に入ったところにこういう駅があるのですね。この命名法だと、第一京浜を跨ぐゆりかもめの新橋駅も同様に「国道」となっても不思議じゃないところがおもしろい。
首都圏でJRをご利用の皆さん、車内の路線図を見てください。川崎、鶴見のあたりに、黄色く塗られにょろにょろと伸びた短い路線がありますから。この「にょろにょろ」がずっと気になっていたワタクシ、ついに行って参りました。
鶴見駅で京浜東北線を降り、3両編成の短い電車に乗って最初の駅。それが、「国道」です。ほんとに「国道」と書いてあります。そりゃそうだ。「国道」駅なんだから。ここがなんともいい駅でした。詳しくは次号にて。
*ちなみに、阪急今津線には「阪神国道」という駅があります。「阪神電鉄の国道駅」ではありません。国道2号線=通称「阪神国道」と交差する阪急の駅です。こっちも行ってみたい。