#176「オブジェ」
公共の建造物の中には、ちょっと変わった意匠を施したものがあります。今回はそのひとつ、穴守橋です。
欄干の端、4か所には空高く飛翔する飛行機のオブジェが。円弧の先に飛び立とうという飛行機は、どうも超音速機のように見えます。水平尾翼は無く主翼のみ、その主翼も非常に大きいスタイルはまさにコンコルド。そう古い橋ではないのですが、あえてコンコルドっぽいデザインを採用したセンスはGOODです。
取材の道中、出張の行き帰りなど、この橋を渡るたびになかなかのデザインだなあと感心していた私であります。今回初めて歩いてこの橋を渡ってみました。
東京モノレール、京浜急行の天空橋駅からすぐのところにあります。橋の下には漁船が何隻か見えました。昔ながらの漁師さんたちがまだこの地域には居るのでしょう。江戸前の海の幸をもたらす船は、空の歴史をかたどった欄干の足元に停泊しています。空と海の乗りものの邂逅ですね。