#173 「試乗会 1」
4月につづき、またもテストコースにて試乗してきました。
横須賀にある日産の「GRANDRIVE」です。
去年新装なったばかりのコースは一周およそ4キロ。高速道路をイメージした直線、連続するカーブや劣化した舗装路など、公道にみられるさまざまな状況が盛り込まれ、変化に富んでいます。大学では自動車部に所属していたクルマ好きのOディレクターと勇躍横須賀へ。
まずは去年発売され世界のメーカーに衝撃を与えた「GT-R」の試乗から。
開発責任者の水野和敏さんの説明によると、この車の心臓であるエンジンは
12人の匠によって仕上げられ、その精度は発売以降ますます磨かれているとのこと。480psを謳うカタログスペックのわずか±2psにおさまっているとか。人の手が個体差、バラつきを抑え込み、すべてのユーザーに完全な状態で納車しているわけですね。
そのGT-R、私は前回ゴーン社長と都内をドライブしましたが、今回はテストコースとあって、さまざまなシチュエーションが体験できました。
中でも印象に残ったのがフル加速。いったん停止してからアクセルをぐっと踏み込むと、体の中身が置いて行かれるような強烈な加速であっというまに150キロ近くまで。そこから今度はフルブレーキ。まったく姿勢を乱さず、何事もなかったように短い距離で止まりました。何しろ誰でもいつでもどんな状況でも楽しめるスーパーカー、というのがコンセプト。確かに自分の運転技量がグンとアップしたような気持にさせられます。
とはいっても、21世紀のスーパーカーは環境への配慮も忘れてはいけません。時速200キロの領域までクリーンな排気を実現するなんていう芸当もその一つ。クルマ好きが後ろめたさを覚えずに乗れる、そんな時代のハイスペックなんですね。