#152「トク等席」
鉄道車両に乗ったとき、どういう席のグレードが高いか。「できればこういう座席に座りたい!」「こんな座席はいまいちだ」「この席はおトクだ」…私はこれに関してはハッキリした基準、ヒエラルキーがあります。ま、今改めて考えてみたんですが。もちろん、有料の特急や新幹線などは除き、普通料金で乗れる普通の列車で考えてみました。
下から行くと、やっぱり一番グレードが低いのは車体側面の窓に沿ってずらーっと伸びたロングシートでしょう。ヨコ方向に進むのも今ひとつ。流れゆく景色を眺めづらいのも失点です。 その次は単なる4人がけのボックスシート。列車の進行方向と体の向きが自然なのは喜ばしいのですが、これもできれば進行方向にむかって座りたいところ。背中のほうに列車が進むのは、ちょっとねえ。
そして、その上が今回の写真です。ボックスシートのように窓際に向かい合う、一人掛けの座席。しかし1対1で向かいあうというところが通常の4人掛けとは違います。この一人掛け座席は隣に誰かが座るコトができません。「お一人様」のために設えられた感覚が強い。しかもイコール窓際席ですので、ゆっくりと景色を堪能できるのです。いい。じつにいい。これは固定された席の中では「トク等席」と言えましょう。ただこのタイプはあまりないですよね。写真は東京モノレールで撮りました。
さらにグレードを上げていくと、関西に多い転換式のシート。2人掛けの座席がずらーっと並び、進行方向に合わせて背もたれをガチャンと動かせるタイプですね。これだと基本的にはどの席に座っても、前を向いて進行し、他人と向かい合うこともありません。
とまあ、いろいろ書き連ねて来ましたが、だいたい列車は混雑しているものです。グレードの高い席はなかなか座れるものではありません。ロングシートであっても座れれば御の字。きょうの帰りはどうなることやら。