#112 「GT-R」
12月6日に発売の日産GT-Rに乗せていただきました。しかもこの車、正真正銘、ゴーン社長のプライベートカーです。さらに運転するのは私。助手席のゴーン社長と話しながらドライブという、車好きにはこの上ない試乗です。正直、「役得」です。報道局内のあちこちから「うらやましい」というつぶやきを聞き、そして銀座の日産本社を出発するときには多くの日産ファン、GT-Rファンから尋常ならざる羨望を集めました。誠に申し訳ありません。
日産はこのGT-Rを日本初の「スーパーカー」と標榜しています。そのスペックは尋常じゃありません。歴代のGT-Rを凌駕するのはもちろん、世界の市販車でもトップクラスにあることは、モータージャーナリストもお墨付き。しかしそのコンセプトは「誰でも、いつでも、どこででも」。超高性能をマルチに楽しめる車に仕上げるのは、相当な困難もあったことでしょう。
ゴーン社長がこの車の仕上がりについてたいへんな自信を持っていることが伺えました。綿々と続いて来たGT-Rという歴史に裏打ちされた新たな挑戦。その自負と情熱を感じたのはご自宅の前で車を降りたときでした。銀色に輝く車に向けたまなざしは、自分の息子を見るような慈しみと愛情がこもっていたのです。