#124 「念願」
前回の続き。地元の駅でのこと。ホームに待つ電車はまだ新しいものでした。
しかし。どうも勝手が違うのです。そう。始発の電車が発車時刻を待っているのに、ドアが全部閉まってます。寒い地方の皆さまにはお馴染みの光景です。
かつては「半自動」といいまして、到着時にドアを開けるときにはいわばロックだけが解除される状態。「プシューッ」という音とともに3センチほどドアが開き、あとは乗客が自分でドアノブに手を掛け、グイッと開けたものです。閉めることも可能ですが、ロック解除、という状態なのでピタッと最後まで閉めることは出来ませんでした。そして出発時のドア閉めは車掌が行い、このときは自動でロックも含め完全に閉まります。乗り降りのないドアを大きく開けないことで、車内の暖気を外に逃さない工夫です。
ところが。
新しい電車は開けるのも閉めるのも、ボタン一つで乗客が行うようになりました。よって、乗るときには「開」ボタンで「プシューッ」。閉じるときにも「閉」ボタンで「プシューッ、ピタッ」。
これ、鉄道好きにはたまらないですね。なんせ車掌がやってた憧れの「ドア開閉」を自分でやるんですから(列車全部ではなく目の前のドアだけですが)。
念願のドア開閉動作。必要のない開け閉めを繰り返したくなる諸兄、どうぞ自制を。