#048 「展望」
乗りものの魅力は、スピード感。観光用のトロッコ列車や、古い路面電車のように、ゆっくりだから味がある、というものもありますが。多くはひゅんひゅんと後ろへ流れる展望こそ、その魅力と言えましょう。
で、今回の写真は富士山です。
言わずと知れた、小田急ロマンスカー。職場の先輩ディレクターが、家族で乗車したそうです。しかも「VSE」と呼ばれる最新鋭の列車(50000形)の最前部に。こんな特等席、ワクワクするなという方が無理、でしょう。
これから目指す麗峰が目前に拡がり、ぐんぐん近づく。そして都会の日常がどんどん後ろに飛んでゆく。お子さんたちは新宿駅にこの列車が入る時点で大騒ぎ。最前列に座ってまさに「かぶりつき」だったそうです。ことし35歳の私だって、最前列に座ったらそうします(恥)。
この列車の先頭車両の展望席には、以前に福澤朗さんもご家族で乗ったそうです。「いやあ近野くん、撮影ポイントのカーブとかホームの端には、カメラを持った鉄道ファンが必ずいるんだよね。驚いたなあ」と話していました。でもね。驚くのは彼らだと思いますよ。だって、写真をプリントすると、そこには福澤朗さんの笑顔が…。いやビックリでしょう。