★小倉沙耶レポート★初秋ならでは!青もみじラストシーズンの叡山電鉄へ

kokurasaya_eizan1-1.jpg★小倉沙耶レポート★初秋ならでは!青もみじラストシーズンの叡山電鉄へ

 

前回の沿線だよりで暑い暑いと叫んでいたら、いつの間にやらぐっと冷え込む季節になって来ました。
いよいよ秋ですね。秋といえば皆さんは何を思い浮かべますか?
私は木々が燃えるように赤らむ、一面の紅葉を思い浮かべます。
紅葉といえば、関西では叡山電鉄の「きらら」が有名で、毎年紅葉の時期に開催される「貴船もみじ灯篭」というイベント期間には夜間ライトアップも行われ、沢山の観光客の方で賑わいます。
けれど、私はシーズン前のこの時期、午後に乗車するのを皆さんにオススメしたいんです!
その理由が「青もみじ」
去り行く夏を感じに、叡山電車に乗りに行きましょう!

 

 

お日さまが少し西に傾き始めた、出町柳駅。
到着する列車からは、沿線にある貴船神社や鞍馬寺、比叡山を参拝された方々が次々と下車されます。

 

 

 

 

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この列車が、デオ900形「きらら」
きららという名前は、沿線にある修学院から比叡山に向かう登山道・雲母坂(きららざか)から名づけられた愛称で、叡山電車さんのホームページで運行ダイヤを確認することができます。

 

 

車内は1人掛けのクロスシートやボックスシートの他に、窓側を向いた2人掛けのシートが配置されています。

 

 

 

 

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紅葉の時期ですと、乗車前から行列ができていて、窓側のシートは争奪戦となるのですが、この時期なら座れる確率が高いですよ(^-^)
私も無事座席をゲットし、発車前に気づいたベンチをパシャリ。

 

 

 

 

 

 

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愛らしい看板は、出町柳駅から少し歩いたところにある和菓子屋さん「出町ふたば」のもの。
本当は、ここの看板商品「豆大福」を携えて乗車したかったのですが、お店の前に長い行列ができていて、並んでいるときららに間に合いそうになかったので断念・・・残念無念。
描かれている車両のカラーリングが、緑とクリームのツートン(過去の叡山電車の車両に使われていたカラー)だったらなぁ、と思った鉄道ファンの方は少なくないような気がします。

 

 

程よく座席が埋まった頃、いよいよきららが発車!暫くは街の中をコトコトと進みます。
と、急に視界が開けました。

 

 

 

 

 

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叡山電車の車両が集まる、修学院車庫です。ちょうど、デオ710形「もみじ」「山」号を見かけることができました!
こうやって愛称がついていると、可愛さも増しますし「今度はこの車両に乗りたい!」と、何度も訪れたくなりますね。

 

 

二軒茶屋駅を過ぎると、まだ住宅は多いものの少しずつ勾配を駆け上がっているのが分かります。
そして市原駅を発車すると、まるで車両が持ち上がるかのようにグイッと進むのを感じ、思わずテンションが上がりました。

 

 

 

 

 

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叡山電鉄は日本でも有数の山岳路線を持つ会社で「‰(パーミル)会」という親睦団体に所属しています。
パーミルとは、1,000m進む時の高低差を表していて、たとえば1‰ならば1,000m進むと1mの高低差があるということになります。
叡山電鉄の最急勾配はなんと50‰!峠を越えるために専用の電気機関車まで活躍していた、あの有名な碓氷峠が66.7‰ですから、いかに急かというのがわかるというもの。
その他には南海電鉄・神戸電鉄・富士急行・大井川鉄道・箱根登山鉄道が所属しており、いずれの会社もかなりの勾配路線を持っているんですよ。
鉄道の日を控えた10月10日(日)からは、‰会1周年を記念して、所属する会社の代表車両に「‰会ヘッドマーク」が掲出されるそうで、叡山電鉄ではきららがその役を担うとのこと。ヘッドマークを掲げたきららに乗って、ダイナミックな走りを楽しみたいですね!

 

 

 

 

 

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毛布をかけるようにふわりと視界が暗くなり、現れたのは緑のトンネル!
そう、これが青もみじです。

 

 

 

 

 

 

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きららは、天井まで大きく広がる窓が一番の特徴。
その窓いっぱいに広がる青もみじは、生命力に満ち溢れていて、思わず溜息が漏れちゃいました。

 

 

 

 

 

 

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もみじのトンネルは、市原~二ノ瀬間で楽しむことができます。
長いようで短かったトンネルを抜け、貴船口駅を出たきららはいよいよ終着の鞍馬駅へ到着!
ここでは、1994(平成6)年まで運用に就いていた、デナ21形電車のカットボディがお出迎えしてくれました。

 

 

 

 

 

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実は、修学院車庫で見かけた「もみじ」「山」号は、もともとデナ21形の23・24号の部品を流用して造られた車両なのだそう。
その後、車両部品の置き換えによって、現在はデナ21形由来の部品はほとんど残っていないそうですが、生まれ変わりの車両がこの場所で会うことができるのって、ロマンを感じますね。

 

 

季節は少しずつ移ろい、やがて叡山電鉄は真っ赤に燃ゆるトンネルを求める方々で賑わいます。その前に、夏の終わりと秋の始まりを、目に焼きつけに行きませんか?
ちなみに私の見つけた「小さな秋」はこちら。

 

 

 

 

 

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秋は、もうすぐそこですね。

 

 

 

 

 

 

鉄道アーティスト 小倉沙耶レポート

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